雨の国
最終更新:2011/11/13
作品紹介
その土地では、いつも雨が降っていた。晴れ間ののぞく日など月に一度か二度という、そのような場所にも人が住んでいると聞いて、旅人は険しい道を越え、その国へと向かった。雨の国の住民は、洞穴の中で暮らす、一様に小柄で痩せた人々だった。存外に気のいい彼らに囲まれ、異国の話をせがまれながら、滞在を楽しんでいた主人公。だが彼らの「生き延びるための知恵」を目の当たりにしたとき、旅人は戦慄を覚える。/※虐待に類する場面、災害についての描写があります。苦手な方はご注意ください。/自サイトからの転載になります。