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作:山駆ける猫

あたらよ空にゴシック詠え

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未評価

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最終更新:2021/3/2

作品紹介

 怪異が蔓延る街でゴシックな死神と銀狐の少女を中心に展開する、現代怪異ファンタジー。  女子高生「佐久野天奈」はその日、親友と休日のショッピングを満喫していた。  しかし突如として空から発生した巨大な紫の壁が街全体を囲い、人々を閉じ込めた。  平穏は終わりを告げる。  街中から突如溢れる、幽霊、妖怪、魑魅魍魎と呼ばれる無数数多の怪異。それらは理由なく人々に襲い掛かり命を貪る。  逃げ惑う天奈達、飛び交う血と悲鳴……異界と化した街で繰り広げられる命がけの遊戯。  異変は天奈の肉体にも起きた。髪は銀色に変わり生えてきたのは狐の耳と尻尾……人と怪異が混ざった奇跡「怪異融合者」へと少女は変化した。  そんな混迷の中、誰知らず異界に侵入してきた異物「音羽黒音」が嘲笑い舞い降りる。 「アハハハハハハッ!!!」  真っ赤な長髪、黒のゴシック服、その手に握る蒼い大鎌。その者は笑顔を浮かべ怪異を狩る。その妖しくも美しい姿は天奈が再び会いたいと願っていた愛しき存在だった。  そして天奈と黒音が再会を果たした時、物語は加速。恐怖から街を解放し、日常を取り戻すべく彼女達は奔走する。  最中で出会った天奈と同じ怪異融合者との出会いと交流、次々と襲う強大な怪異との鍔迫り合い。  そして恐怖との戦いの先で辿り着く、街を地獄に変えた元凶と真実とは――。  黒音は怪異を斬り裂き、天奈は人々を癒す、重なる黒と白のコントラスト。  時にホラーで時にコミカル、現代を舞台とした怪異幻想喜劇――ここに開演。

ファンタジー現代妖怪幽霊都市伝説

評価・レビュー

閉鎖空間、秀逸な怪異バトルと魅力的なキャラクター

 ある日突然、自分の住んでいる街が変わったら? アニメ―ションでその場面が脳裏に展開されるほどの描写で、衝撃の導入から繰り広げられる怪異との戦いを描いた現代ファンタジーです。  矢染市はどこにでもある普通の街で、住んでいる人々も他と変わらぬ日常を送っていたのに、その日は突然やってきてくる。  妖怪、魑魅魍魎といった類。都市伝説の怪異が溢れ、街を混乱と闇に包まれ、生き残った人々も体を弱らせ、昏迷状態。  必要に迫られ、影響を免れた少女と、影響を受けた少女が食料を得るために街に出ます。影響を受けた少女、天奈の体には見目に明らかな変化が起こってしまっていて…何と狐っ子に!  そんな二人のピンチ颯爽と現れるゴシック服姿。  この混乱の閉鎖空間において、敵対的な怪異とのバトルシーンはアクション映画さながら。爽快感ある強さを披露してくれます。  他の怪異融合者や消防士の人と力を合わせて戦って行く展開も熱い。人間に味方してくれる怪異もいて、その存在もカッコイイ。  とにかく登場人物が魅力的の一言。  何故このような状況に陥ったのか、怪異の存在の謎が、物語の展開の中で徐々に明らかになる構成も見事です。    クオリティが高いですよ!

5.0

MACK

最高に面白い現代怪異譚

平和な矢染市がある日突然、紫の壁で覆われ、無数の怪異達が蠢く異界となる。 そこに現れたゴシックの死神、音羽黒音。主人公の天奈が、黒音と再会することで物語は始まります。 のっぺらぼうに雪女、朧車など、妖怪が好きな人にはたまらない世界観。魑魅魍魎達が人々を襲い、時には救えない命が出てくることもあるダークでシリアスな物語ですが、決して暗くならないのは、魅力的に活躍してくれる登場人物の存在があるからでしょう。 コンダクターの異名を持つ死神、黒音はゴシックドレスを身に纏い、どこか飄々とした喋り方をするキャラクターです。 どんな時でも余裕の表情を崩さない黒音の強キャラ感に、読者は頼もしさを感じること間違いなし。蒼い鎌を振るって戦う戦闘シーンは迫力があり、どこか優雅さも持ち合わせています。 また、主人公の天奈も矢染市の異変と同時に狐と融合し、怪異融合者となってしまいます。心優しい彼女は、怪異によって傷ついていく人々に心を痛めながら、授かった力を人々を癒す為に使うことを決めます。 攻めの黒音、癒しの天奈。 各キャラクターの役割がハッキリしているが為に、彼らが活躍する場面は鳥肌が立つくらいかっこいいです。 最終決戦の緊迫感のあるバトルは見事としか言いようがありませんでした。 また、和を感じさせる美しい語彙が、リズミカルに文章を彩ります。スルスルと頭に入っていく文体は、まるで音楽を聞いているかのよう。タイトルにある「あたらよ」。この意味を知った時は唸らされました。 非常に完成度の高い物語です。 妖怪好きはもちろんのこと、そうでない方にも一度は読んでほしい素敵な作品です。

5.0

結月 花

赤い死神が空に舞う、銀色の彼女が穢れを払う

突如として空から発生した巨大な紫の壁が街全体を囲い、人々を閉じ込めるというパニックホラーのような展開からスタートするこの物語。始まり、危機、導き手となる重要人物との出会い、覚醒、くどすぎない説明、そして新たな事件と、話の組み立て方がとにかく綺麗です。 合間合間に主人公の彼女の力や重要な過去を適度に匂わせつつ、途中で笑いも挟むことによって緩急をつけ、退屈することなく読み進めることができました。この書き方はなかなかできるものではないと思うので、素直に羨ましいです。 キャラクターも良い味でている人達ばかりで、個人的には妹のために頑張りすぎてしまった真っ直ぐな彼が、今後良い働きをしてくれると良いなあ、なんて思ったりしています。 幽霊や妖怪、そしてゴシック服を身に纏ったヒーロー(ヒロイン?)らが織りなす、怪異幻想喜劇の物語。 他の皆様も是非読んでみてください。

5.0

沖田ねてる@_(:3 」∠)_