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作:夏木 蒼

おやすみテレフォン

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未評価

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最終更新:2021/7/26

作品紹介

夜21時から4時まで限定の通話サービス『おやすみテレフォン』。 その電話に応対する「私」のもとに、思いがけない人物から電話がかかってくる── 妄コン「おやすみ」準大賞受賞しました! 本当にありがとうございます。 以下、選評です。 眠れない夜の話し相手になるサービス「おやすみテレフォン」。そこでバイトをする主人公の元にかかってきたのは、父からの電話で――。複雑な家庭環境で育ち、家族の元を離れた娘と、娘の味方になれなかった父、それぞれの葛藤が丁寧に綴られていました。父と娘、それぞれのやりきれない想いが胸を打ります。いつか親子が笑って話せる日がくることを願い、エールを贈りたくなりました。

家族ヒューマンドラマ

評価・レビュー

高圧的な祖父に逆らえない父と母。抑圧された日々、そんな家庭に嫌気がさし、自分の生活費は自分で稼ぎながら大学へと通う主人公は、無理がたたりアルバイト中に倒れてしまう。体力的に追い込まれた主人公は、バイト先の友人から紹介された「おやすみテレフォン」という怪しげなバイトを始める。そのバイトは、電話越しに人の話を聞くという内容。思ったよりも健全なバイトだった。ある晩、新規のお客様からの電話。その声は、自分の父親だった。 「おやすみテレフォン」という怪しげなアルバイト。イマドキありそうなリアリティのある設定。それを作中では、上手く役立たせている。 父親の声に気付いた主人公の焦りや感情の動きが上手く表現されていて、物語へと読者を引き込んでいく。 家族だからこそ、こじれてしまった感情の縺れは、心の奥に深く根付き、なかなか許容できなくなる。「おやすみテレフォン」というアルバイト中の主人公は、むやみに電話を切る事も出来ずに言葉を選びながら、父親の話しを娘としてではなく、一歩引いた目線で会話を進める。そこで父親の苦悩を知ることとなる。 読者は父親と主人公の苦悩と心の葛藤に触れ「もしも、自分だったら……。」と思わず考えてしまう、力のある作品でした。 希望が見える最後。読後感も良い作品でした。

5.0

asato umi