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作:陸前フサグ

人間のアシェイムド

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未評価

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最終更新:2022/4/19

作品紹介

死にたがりの僕は、昔で過去に寄り添い、死にたがりの貴方は現代の僕を救う。

ヒューマンドラマ群像劇男装タイムスリップ歴史・時代近代長編文芸昭和初期文豪

評価・レビュー

強制的に日常から非日常へ。果たしてその目的とは?

【物語は】 恐らく平成生まれの主人公が平成ではない場所におり、”働かせてくれ”とある店主に懇願しているところから始まる。しかも、お金の必要な理由は自分の為ではない。一体何があってこんな事態に陥っているのだろか? 【登場人物・物語の魅力】 本編に入ると、どうやら主人公は怒っているようだ。行き場のない怒りというのが適切なのだろうか。せっかくスケジュールの調整をし、遥々友人に会いに来たのにドタキャンされてしまい、相手にも自分にも怒りが収まらないといった印象。しかし、どうすることもできない。 これは偏ったイメージであるが、若いうちは恋人を優先し、結婚してしばらく経つと友人を優先する。人にもよるだろうが、恋愛を優先する人ほどこんなイメージがある。 主人公は意図せずして”一人での観光”になってしまい、地元の友人に助けを求めるが、自分に持たれていたイメージに落胆する。随分と偏ったイメージであり、友人がどんな人なのか知りたくなる。その友人から勧められた場所に不満を感じたものの、主人公は行ってみることにしたのである。 しかし、目的地に着くどころか変な人に絡まれてしまう。 日常から非日常へ。不思議な体験をした主人公は、高い場所から突き落とされ死を覚悟したが、気づいたら見知らぬ街にいたのである。 【世界観・舞台】 現代から過去へ。2018年・東京から過去へと飛ばされてしまう。手にはある植物を持って。ここで救いとなるのは、自分自身の目的が分かっていることである。(それは少し後でわかるのだが) 過去に着き、暫く困っていた主人公に、突然救いの手が差し伸べられる。全体的にユーモアの混ざった、笑いどころもある作品ではあるが、タイムスリップ先で、ある人物に出逢ってからが面白さが増す。 ここで、あらすじからは想像できない展開へとなっていく。ネタバレになるので詳しいことは言えないが、希望が現れるのだ。 そこで希望となる彼から、詳しい話を聞く。自分が持っている花の意味。彼の身に起きたことなど。ただ一点”記憶が失われて”いくのは何故なのかが気になる。これは主人公だけに起こったことなのであろうか。 主人公は不思議な体験をしながらも、言われたことを考え、ここにいる目的を見つけていく。目的が分かれば、何をしたら良いのかも見えてくるだろうし、戻る方法も分かるかも知れない。 目的が分かった主人公は、どうやってターゲットに近づいて行くのだろうか。とても興味深い。 【物語の見どころ】 この物語は謎な部分が多い。その謎を解きながら、自分が為すべきことを探っていくという意味合いなのだろう。タイムスリップの経緯にも謎の部分があり、まずあの人は一体誰で、なぜこんなことが出来るのか分からないままである。もしかしたら、その部分はいずれ解明されるのかも知れない。 そして、過去で出逢った人。彼についても謎な部分がある。目的を達成できたのだろうか。もし失敗だとしても、どうしてなのかなど。序盤ではまだ明かされていないことが多く、いろんな想像もしてしまう。 彼女は、自分を助けてくれた人物の助言を受け、見た目を変え、自分が為すべきことを成そうとする。その途中でどんなことをしなければならないのかも明かされていき、とても興味深い。細かいルールもあるようだ。 あなたもお手に取られてみませんか? 主人公は無事任務を終え、現代に帰れるのだろうか? この物語の結末をその目で是非、確かめてみてくださいね。 お奨めです。

5.0

crazy's7

名だたる文豪たちの登場、染みる人の業。只のタイムスリップものと侮るなかれ!

平成(令和でなく)から昭和、それも太宰治や中原中也といった名だたる文豪が登場する昭和初期へのタイムスリップ・ストーリー……なの、です、が、そう一言で纏めてしまうと、非常に軽薄で書き手に申し訳ない気がするのはなぜでしょうか。 それは、私の個人的な感想となりますが、特に第三部になって深まる、各登場人物が共鳴することで醸し出す「人の業の重さ」「人生の皮肉」にあるのかなと。 そして、そこに至るまでの、主人公や文豪、その他の登場人物の肉付けの厚みは、そのまま物語の厚みに繋がっていて、ただのタイムスリップものにはない説得力と、凄みを醸し出しています。 さらに、時代考証も非常にしっかりしており、読んでいるとまるで自分も昭和初期に生きているかのよう。 そんな、徹底して作り込まれた世界観と、文脈から、書き手のこの作品に賭ける執念のようなものを感じ取るとき、「これはものすごい作品を手にしてしまった」と思わずにいられないのです。

5.0

つるよしの

疑問・フラグは全て回収してくれます!

「時代もの? タイムスリップ? ありきたりでしょう」と、思った方にはぜひご一読いただきたいです!1ページ1話なので読みやすいのはもちろん、展開の早さが魅力的!じれったい物語が苦手という人にもおすすめ。テンポよく次々と明かされていく主人公・要や登場人物たち、ストーリーの謎にページをめくる(タップする?)指が止まりません! 昭和では主に実在している偉人がたくさん登場します。教科書で見たことある人や、ちょっとコアな人まで。フィクションでありながら歴史から不自然に大きく逸れることのない作者のリサーチ力や偉人に対する敬意を感じます。 キャラの個性がはっきりしていて背景まで作り込まれているので、頷きながら読んだり「あー、こういう人いる(場面ある)なあ」と共感することも。登場人物が多いと忘れてしまうのですが人間のアシェイムドは全然忘れません。すごい。笑 1部ではわちゃわちゃ、2部はハラハラ、3部はより深く! 推敲も並行しながら掲載中だそうです。まだ続くとのことなので、更新を楽しみに待っています。

5.0

はごろもとびこ