あの賢者タイムをもういちど
最終更新:2023/3/31
作品紹介
若くして辺境の賢者と称えられるゼノ・クレイス。 彼は王命により魔王討伐に挑み、道すがら四人の仲間を手に入れた。 すなわち、 本当の性別を隠す男装の勇者《レーン・レイ・ソードワース》 魔族と契約しながら魔王とは敵対する無口な魔女《エルル》 森の大精霊に仕える妖精の少女《フラウ・クラウ》 耳を疑うほど身元の怪しい獣人戦士《プリニャンカ》 彼女たちとの困難な旅の末、ゼノはついに魔王を倒すことに成功した。 果たして世界に平和は戻り、仲間たちもそれぞれの故郷へと凱旋するだけのはずだった。 しかし、すべてが終わったはずの魔王城で四人の仲間たちによる最後の戦いが開始されてしまう。 『誰がゼノを連れて帰るのか?』 まさかの理由での仲間割れを仲裁しようとするも失敗。 彼女たちの戦いで生じた巨大な魔力に魔王城の大魔法陣が反応し大規模な魔力爆発が発生。 それに巻き込まれたゼノたちは命を落としてしまった――かのように思われたのだが、ゼノが目を覚ますと国王に魔王討伐を命じられた日の朝に時間が巻き戻っていた。 しかもそこには倒したはずの魔王クーネリア・クーネンベルクまで居て。 「同じ結末を繰り返したくないなら、あんた、ハーレムを作りなさい!」 そんな突拍子もない要求をしてくる始末。 聞けば魔王城の大魔法陣は願いを叶える手段を与えてくれるデウス・エクス・マギア(魔術仕掛けの神)で、仲間たちの『ゼノと結ばれたい』という願いを叶えさせるため時間を巻き戻したのだと言う。 しかも全員がゼノを求めている以上、一人でも脱落者が出ればその時点でまた時間が巻き戻されるのだとも。 かくしてゼノは、あの冒険の日々をやり直して時間ループを脱出するため、魔王クーネリア改め偽妹クーネと共に国王の待つ城へと向かうのだった。
評価・レビュー
まだレビューはありません。