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作:珠邑ミト

ルミエルの扉

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最終更新:2023/11/3

作品紹介

「※ネタバレ注意」 小六のエミル(11歳)は祖母とふたり暮らし。小高い丘の上に一軒ぽつんとたたずむ、祖母が営む魔法屋さんこと「ルミエルの扉」が彼女の家だ。母はすでに亡くなっており、父親は誰かわからない。 幼馴染の小五のカケル(10歳)とふたり、おやつの苺を店の裏の畑にとりにいくと、森の奥で何かがひかっている。二人でおそるおそる向かうと、蔦のカーテンの奥に荘厳な両開きの見慣れぬ扉があった。すると、突然その扉が開き、中から血だらけの男の人が出て来た。長い白髪に氷のように美しい顔をした男の人は、気を失う直前に、金色の瞳でエミルを見つめてこういった。「見つけた……お前が、〈光の子〉だな」と。 カケルが祖母を呼びに行っている間に、エミルは男に連れられて扉を潜ってしまう。扉の先は異世界で、男は【サンデリーチェ】という国の守護王であり、名前をムジークといった。 【サンデリーチェ】には国を護る守護の力があり、これを持つ者は独りしかいない。先代の王が亡くなった後、国のどこかで十二歳以下の一人の子供に力が継承される。守護の力を司るのは五つの石。〈赤の石〉〈白の石〉〈黒の石〉〈青の石〉そして〈緑の石〉だ。それが三年前に山脈を挟んだ隣国【ロットランド】の風の魔術師モースフリドとその配下によって〈白の石〉以外を護る祠が占拠されてしまったのである。石の力を封じられた【サンデリーチェ】のバランスは崩れ、食物の収穫が激減するなどして国民は流出。【ロットランド】を含む近隣諸国から攻め込まれる寸前に陥っていた。 ムジークは、エミルの母親、光が〈光の聖騎士〉だったと告げ、また彼の兄の妻だった事ーーつまり、自分はエミルの叔父にあたるのだと告げる。エミルには光の力が受け継がれており、光の力を持つ者でなければ封じられた石を解放することはできない。国を救うために協力してほしいと望む。協力してくれれば、母と父のことを教えてくれるという。 一方、その事情をエミルの祖母から聞いたカケルはエミルを救うために扉を抜ける。祖母は無理だと言うがカケルは潜れた。驚いた祖母もためそうとしたが祖母は扉をくぐれない。以前エミルの母親が扉を抜けた時にも自分は通れなかったのだと言う。 カケルも扉の先で二人と合流。これから〈緑の石〉が封じられているアマゾナイト山の祠に向かうというが、どうして他の城の人間にかくすのかという問いにムジークは答えない。三人が辿り着いた先にいたのは一頭の犬型一角獣。これが結界を張っていた。苦戦するムジークにカケルが加勢に入る。長くエミルと共にいたために〈光の力〉がカケルにも移っていたのだ。戦いの最中一角獣の記憶を読み取ったエミルが心を通わせて戦闘終了。しかし結界を外した先に〈緑の石〉はなかった。エミルが見た一角獣の記憶では、母の光が〈緑の石〉と赤ん坊のエミルを抱いて扉を潜って行く姿と、それを見送る父親の姿が映っていた。 落胆するムジークだったが、祠の外で軍隊が押し寄せている事に気付き、そこに扉を出す。 〈光の子〉がいる事が知られれば、【サンデリーチェ】の議会はエミルを捕らえて逃がさないようにする。光と父親が命がけで逃がしたエミルの存在を議会に知られたくなかったのだという。ムジークはカケルにエミルを護ってやって欲しいと頼み、カケルもそれを引き受け、二人は明壁市へ帰還する。 【長編化時プロット】  明壁市に帰還後、二人は〈緑の石〉が隠されている〈明壁塔〉に入り込むため、明壁学園に入学。この時二人は13歳と12歳になっている。 二人は友人のタクミの助けを借りながら、母の知人であり、また異世界のことを知っている学園の理事長、元政治家の山田郷次郎(67歳)氏と秘書の斎藤さん(35歳?)に近付く。〈緑の石〉を返す条件として、郷次郎氏達も共に【サンデリーチェ】へ向かう事になる。郷次郎氏もまた少年時代に異世界へ訪れており、結果今でも移動が可能なのだという。  郷次郎氏の語る所によると、山田家は歴代の政治家一家で、明壁市に名前をつけたのは山田家の先祖であったことと、命名由来が異世界の国の一つ【アースケーヴ】であったこと。また斎藤さんは【アースケーヴ】からやってきたフェアリーであることが告げられる。  フェアリーとは精霊、妖精、妖怪などとされるものの総称であり、これが人と一対一で契約し、『運命を共にする』のだという。 〈白の大鳥〉フィンセクはムジークと契約を結んでおり、契約関係にある人とフェアリーは、両者の死後その魂をひとつに統合し、あらたな魂として転生するのだという。 〈一角獣の犬〉であるナフリトにはまだ『運命を共にする』契約者はおらず、またフェアリーには出身国ごとに種族特徴があるらしい。斎藤さん出身の【アースケーヴ】はアールヴ。ナフリトとフィンセク出身の【ロットランド】は鳥獣。そして【サンデリーチェ】は宝石――などなど。 その後、ムジークの元へ無事帰還したエミルたちは、〈緑の石〉を祠に戻す。すると、ムジークの髪に一筋の緑が入った。 エミルとカケルは仲間達と共に旅をして、たくさんのフェアリーたちと出会ってゆく。そして、さまざまな『運命を共にする』契約を果たしたフェアリーと人との関係を目の当たりにしながら、この世界とは、命とは、魂とはなにかをつかみとって成長してゆく。 やがてエミルはナフリトと。カケルは〈緑の石〉である〈アマゾナイト〉の天河と『運命を共にする』契約を交わす。 二人は時々明壁に戻り、現実のほうで情報収集をしてくれているタクミとも協力しながら、五つの石を封じられた理由や世界の秘密にせまってゆく。 また、占拠から石を解放する度にムジークの髪には色が増えてゆく。斎藤さんや王室騎士団団団長のソルドに鍛えられながらカケルは強くなり、エミルはムジークに両親の話を教えられながら、だんだんと〈光の子〉として力を覚醒させてゆく。 最終的に五つの石の力を【ロットランド】の風の魔術師モースフリドが封じた理由が、【サンデリーチェ】にとっては守護の力であっても世界にとってそれは力の過剰消費であり、結果として、世界と、そしてフェアリーという存在そのものを疲弊させてしまっているからだったと発覚する。真実を知ったムジークはモースフリドと《虹と空の会談》を執り行い、平和協定を結ぶ。また、郷次郎氏の政治の知恵を借りつつ、各国とも停戦と調停を結ぶ事になる。 エミルとカケルはナフリトと天河を連れて明壁に帰還。郷次郎氏と斎藤さんはしばらく【サンデリーチェ】で行く末を見守る事になった。 【キャラクター設定】 白石エミルーー11歳小六女子。祖母と二人で雑貨屋「ルミエルの扉」に暮らす。父は不明、母はすでに亡くなっている。守護の力の上位の力である光の力を現す事のできる〈光の子〉。 宗山カケルーー10歳小五男子。エミルの幼馴染。エミルを助けるため自らサンデリーチェへの扉を潜る。 ムジークーー年齢不明。サンデリーチェの守護王。エミルの父方の叔父にあたる。エミルをサンデリーチェに扉から招き入れ、魔術師モースフリドの手によって結界を張られてしまった守護の石の解放の手助けを依頼する。 フィンセク――フェアリー。〈白の大鳥〉。ムジークの『運命を共にする』契約者。 ナフリト――フェアリー。〈一角獣の犬〉。ロットランドの魔術師モースフリドの麾下。占拠した〈緑の石〉の祠を護っていた。エミルの『運命を共にする』契約者となる。 天河――フェアリー。〈緑の石〉であり〈アマゾナイト〉。カケルの『運命を共にする』契約者となる。 『明壁側』 都築タクミ――エミルとカケルの友人。エミルに想いを寄せている。 白石ハル――エミルの母方の祖母。旧姓黒沼。光の母。「ルミエルの扉」を営んでいる。郷次郎とは幼馴染。※異世界ルミエルの対極である異世界ウンブラからの使者によって力を与えられたかつての魔法少女。現在は引退している。

異世界転移家族愛少年少女成長譚

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