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作:とは

冬野つぐみのオモイカタ

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未評価

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最終更新:2024/4/3

作品紹介

冬野つぐみ。 人と接するのが苦手ながら優れた観察力を持つ女子大生。 彼女が住む町では、人が黒い水を残して消えてしまう連続行方不明事件が起こっていた。 物騒な事件ではあるが自分には関係ない。 人見知りな自分と似た親友、千堂沙十美と共に穏やかで幸せな大学生活を過ごしていた。 ――過ごせると思っていた。 ある日を境に沙十美は性格や行動が変わりだし、次第に離れていく二人。 沙十美の変化に戸惑いつつも、美しく輝いていく彼女を見守ろうとするつぐみ。 だが沙十美は、突然に姿を消してしまう。 自らの観察力を発揮し、沙十美が誘拐されたこと、一連の事件が人ならざる力「異能」を使う「発動者」によって起こされたものであると知ったつぐみ。 これは人ならざる力を持った犯人を追いつめるべく、異能を持った協力者と共に親友を救うために立ち向かう物語。 異能やミステリー、コメディがお好きな方。 一度、お付き合い頂けませんか? 残酷描写がある際の話には各話タイトルの後に★が付いております。 苦手な方はご注意ください。 カクヨム文芸部公式レビューにてこの作品を選んでいただきました! とても素敵に作品の魅力をご紹介いただいております!! https://kakuyomu.jp/features/16816927861306084551 なろうにも同作品を掲載しております。

女主人公コメディミステリー推理異能女子大生

評価・レビュー

ストーリーも構成も非常に面白い作品

【物語は】 親友の視点から始まっていく。ある者に囚われ、キーワードである黒い水が出てくるものの、まだ事件は謎に包まれたまま。何故彼女は囚われたのか。どうやって囚われたのか。何故彼女だったのか。色んな疑問を残したまま、事件以前の二人の日常へと移っていく。事件から過去へという時間の戻るスタイルは、ミステリーにはとても合ったスタイルであり、一体何が起きるのだろうかという好奇心を刺激する効果を持つ。ここから、主人公視点となり二人の日常風景が明かされていくこととなる。 【物語の魅力】 会話文から始まることには、注視の効果がある。しかもその中で、二人が似たモノ同士であることが明かされており、相手が否定をしないことから、二人がとても仲が良いことも分かって来る。主人公には今まで、心から気を許せる友人がおらず、彼女に出逢ったことを喜んでいたり、その友人を大切にしている様子が伺える。何故二人が友人になれたのか、どうして気が合うのか。主人公の心情が丁寧に描かれているため理由が納得でき、二人の関係が羨ましくも思える。 日常の中では贈り物をモチーフに、素敵なエピソードが盛り込まれており、微笑ましい一面もある。自然な流れで、好意を感じさせたり話の流れがとても巧い。交互に繰り返されていく日常と、親友の現在。その高低差は、日常がか輝かしいほど、親友の現在を絶望が襲い、読者の恐怖感を呼び覚まし、ゾッとさせる。書き方、構成が巧いと感じた。この手法は、読み手によって感じ方が違うかも知れない。 【登場人物と事件の在り方】 はじめは似た者同士で、とても仲の良かった二人。ある日を境にその関係は少しづつ変化していく。しかし読者は冒頭で親友の想いに触れているため、根底は変わらないのではないかと思うに違いない。つまり、何か理由があるのではないかと疑ってしまうのだ。変わらない自分と、変わってしまった親友に寂しい気持ちを持ちながらも、それについて何も言わない主人公。事件は、二人の絆を試しているのかも知れない。主人公の洞察力の良さについても、裏付けのとれるエピソードが書かれている。 この物語に出てくる登場人物は多くはなく、主人公と親友にスポットがしっかりと当たっているように感じる。そして、ミステリーとしてとても面白い。犯人探しというよりは、事件の全容を知りたい気持ちの方が勝る物語だ。 【物語の見どころ】 事件現場と、過去から現在という二場面が交互に描かれている為、非常に感情が揺さぶられる。恐怖と平穏はいつしか恐怖と不安へと移り変わり、気づけばすっかり作品の虜となって読む手が止まらなくなる。この二場面制は非常に面白く、事件現場では事件が進んでおり、過去から現在へ向かう主人公サイドでは、段々と事件についての内容などが分かっていく。その事により、早く続きが読みたいという読者の好奇心を刺激するのだ。 とても構成の面白い作品だと感じた。 ミステリーの好きな方に特にお奨めしたい作品です。 是非あなたもお手に取られてみませんか?

5.0

crazy's7

日常系、異能サスペンス

 衝撃のシーンからスタートするこの物語。  二話目からは、冒頭シーンに至るまでの時間の出来事が語られて行く。現在から過去にいったん戻って話は進行し、気づけば冒頭シーンを追い越している、という構成。その後はリアルタイム進行。  じりじりじわじわと、日常に非日常が忍び寄る。ミステリーというより、サスペンスと言う方がしっくりくるイメージ。  異能者が絡む事件。しかし主人公は異能は持たず、巻き込まれた形。異能者も、それを使えば何でもできるという訳ではなく、人よりできる事が多い、ちょっと便利程度のもので、それを使っての派手なアクションはない感じです。  勘がよく、観察眼と推理力のある主人公と、周囲とのやり取りはテンポが良く、小気味良い。  主人公が明るい性格のため、作中の暗い雰囲気は相殺されていますが、内容としては残酷な要素も。スプラッタの方向性ではないですが、薄気味が悪いと感じる不安さ…若干のホラーっぽい空気がありますので、苦手な方は要注意。一話目が大丈夫なら、その後も大丈夫だと思います。  丁寧に描かれるじっくり進行。  一人称で、ひとつのシーンをそれぞれの視点から見せてくれたりと、登場人物の人柄に触れる機会がとても多く、それぞれの過去の経験や思い等も深く知りながら物語を読み込んでいけます。

5.0

MACK

散りばめられた謎と陰謀。気がつくとずっと読んでしまう作品です。

どこにでもいる普通の女子大生、冬野つぐみは親友の千堂沙十美と共に何気ない日常を過ごしていた。だが、ある日突然、人が黒い水を残して消えてしまう事件が発生。その事件に巻き込まれた親友を救う為につぐみは立ち上がる── 日常のシーンと不安を煽るような緊迫感のあるシーンとの緩急が素晴らしい作品です。 物語の根幹にたどり着くまで少し時間がかかりますが、間に挟まれる「カテノナ」という陰謀が進められるエピソードが挟まれるので、そこにたどり着くまでに読者の緊張感は十分に煽られます。 テンポの良いコミカルな会話の掛け合いが映える日常のシーンとはうってかわって、陰謀に立ち向かう場面の緊張感は思わず背筋がゾワリとしてしまうほど。随所に謎が散りばめられており、一度読み読み出すと止まらなくなります。 また、物語を彩る個性的なキャラクターも本作の魅力。思わずフフッと笑ってしまうような日常のシーンで見せる顔と、バトルの際に見せる顔のギャップがすごいです。 物語が各キャラクターの一人称で進んでいき、時には彼らの過去や心情に触れることができる為に、どのキャラクターにもつい感情移入して読んでしまいます。 特に応援したくなるのが主人公のつぐみ。 彼女は親友を救うためにとある組織に助けを求めますが、各々特定の能力を持ち合わせる彼らとは違い、つぐみは唯一、能力を持たない存在として彼らと行動を共にします。だが、つぐみは持ち前の観察力や頭の良さを発揮し、時には組織の人間も驚くような活躍を見せます。 ミステリーとして読むのも良し。キャラものとして読むのも良し。 たくさんの魅力がつまった本作をぜひお手にとられてみてください。

5.0

結月 花