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作:坂水

かすみ燃ゆ

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未評価

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最終更新:2021/12/10

作品紹介

東の果て、山女が棲まう遥野郷安是の里では、女は恋をすると光る。だが、かすみは十八になっても光らず、〝かすのみ〟扱いをされていた。 今日も今日とてかすみは黒ヒョウビの実を採りに神域である黒沼へ向かう。夜の山は危険であり、人の領域ではない。事実、一年前の秋祭の晩、里を抜け出したかすみは物の怪と出会っていたのだ。 里への恨み、母への憎しみ、夫への思慕が燃え上がる。長編幻想愛憎官能伝奇譚。 ※カクヨム掲載中の『安是の女』は、今作の前日談であり、一部に重複表現があります。 ※残酷描写、暴力描写、性描写がありますが、この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

シリアス伝奇ホラー民俗学禁断の恋因習山女

評価・レビュー

現れる模様の予測がつかない、万華鏡のような物語

先が気になりすぎて一気読みしてしまった上、予想を裏切り上回るラストに撃墜されてしまいました。 安是という里の女性は、恋をすると光る。主人公・かすみは年頃になっても光ることなく、加えて身の上の事情もあり、村人たちから疎遠にされていた。しかし彼女は、外道と称される寒田という里の男・燈吾に恋をし、彼だけに自身の光を灯していた。禁断の関係を持った二人は、ありとあらゆる障害に阻まれながらも、相手を諦めることなく突き進んでいく。 かすみたち安是の女が放つ光、山里の景色や民俗的な要素、純粋かつ凄絶なまでの情念を抱く人間の姿が、息を呑むほど濃密で絢爛な筆致で描き出されています。一見すると伝奇やファンタジー、官能的な恋愛もののようですが、ミステリの一面も秘めており、時に迫力満点で進む展開もなされます。 美麗な文章や描写を堪能しているうち、いつの間にかゆっくりじわじわと物語の中へ引きずり込まれていき、気づいた時には加速する展開を追わずにはいられなくなります。すっかり没頭しつつ辿り着く結末には、してやられたと思わず笑ってしまう。こちらを飽きさせるどころか読後まで魅了し続け、最後まで翻弄してくれる作品です。 苛烈にして壮麗な光に焼き尽くされ、感嘆すると共に放心してしまうほどの読書体験、ぜひ味わってみてください。

5.0

葉霜雁景

狂うような情念が立ち昇る

その村で、恋した女は光る。 光らないと揶揄されていた主人公は、実は対立しているの村の者に光っていた。 村と村との対立、村の言い伝え、天狗の如き力を持つ者、童歌と伝奇ものの要素、 そして二転三転する展開に、登場人物の誰もが怪しく思えてくる。 主人公もまわりの者も狂うような情念で話をかき回す。 官能的な物語。

5.0

lachs ヤケザケ