月龍伝説〜想望は時を越えて〜
最終更新:2021/5/4
作品紹介
人間と龍が共存する世界。 嘗ては人類と龍族の間に戦争があったが、終結した今は平和な世が続いている。 そんな中、とある町で人間の少女・アシュリンと龍族の少年・サミュエルが出会った。彼らが再び出会った時、今まで平和だった世の中に異変が起こる。 次々と起こる謎の事件。 彼等の出会いが意味するものとは? アシュリンに渡された宝珠に隠された秘密とは? 全ては四百年前に起きた悲しい事件が始まりだった―― 過去と現在を通して人間と龍の想いが交錯する、切なく儚い異世界ハイファンタジー。 ©️2021-hayato sohga ※当サイトに掲載されている内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。(Unauthorized reproduction prohibited.)
評価・レビュー
お上品。
秘密はすでにタイトルで見えていて、 そこに至るまで関わる人々の内面を深く深く掘り下げています。 各話ごとに情緒の上限が拡がり、 いよいよ来るクライマックスを目一杯に味わわせてくれる。 総じて上品に整った作風です。 見習います。
エコエコ河江(かわえ)
過去の出来事とリンクする運命が動くとき、二人は。
邂逅編、過去編、完結編の3つで構成されているこの作品。読後にはいったいいくつの物語を読んだのだろうという満足感です。 かつては大きな戦いがあったけども、今は人間と龍族が共存する世界。主人公アシェリンが生きる時代では平和なはずでしたが、アシェリンと龍族のサミュエルが意図せず出会った時から運命はまるで待ち構えていたかのように動き始め。 彼女が受け取った月白珠という宝珠の秘密を紐解きながら、過去に起こった出来事が心理描写と共に緻密に描かれていきます。 平和の影に残り続ける傷、人間と龍族の問題、身分差などの社会問題を含みつつ、哀しくも美しい恋物語が編み上げられ、まるでこの世界が実在するかのような存在感は必見。
MACK