魔月恋月 〜をとめの恋は月下に咲く〜
最終更新:2022/12/22
作品紹介
2022/12/23 KADOKAWAメディアワークス文庫より発売! (書籍版タイトル:『月華の恋 乙女は孤高の月に愛される』) ※こちらは加筆改稿前の旧版です。よりパワーアップした書籍版をぜひお楽しみください! 開国から早幾年、華やかな洋風文化へのあこがれに満ちた時代。帝都の寄宿女学校に通う士族令嬢・月乃(つきの)は、父を亡くし後ろ盾を失ったことで学内で虐げられていた。 唯一の心の拠り所は、匿名で学費を援助してくれている謎の支援者「ミスタァK」の存在。 ある日、月乃は学外で謎の黒い影に襲われる。それを助けたのは、美しい異人の男だった。たった一度の偶然の出会いかと思いきや、その男――フリッツ・イェーガーは後日、月乃の学園にお雇い英語講師として現れる。 実はフリッツの正体は日本政府公認の悪魔殺し《デモントーター》で、近頃世間を騒がせている吸血鬼の正体を暴くことが目的だという。 彼によれば、吸血鬼はこの学園の周囲に潜んでいるはずだと言うが――。 心優しい大和撫子と、ミステリアスな異人男性の恋と救いの物語。
評価・レビュー
明治時代風が舞台の小説や恋愛小説好きな女子は絶対好きでしょ
開国後の日本を舞台に、クールな外国人英語教師と心優しい女学生の恋愛と、ヴァンパイアとかの人外を絡めた小説です。 明治時代の雰囲気を細部に感じられる点や、乙女の夢をふんだんに詰め込んだ恋愛パートは刺さる人にはぐざぐざ刺さる小説だと思います。 世界観もこだわっていてレトロな雰囲気がたまりません。少女小説や少女漫画が好きな人は絶対好き。断言します! 完結してます。 〈メディアワークス文庫×3つのお題〉コンテストの、女性主人公×ファンタジー部門の大賞受賞作です。。
あっ
文明開化の風が薫る、異人講師×大和撫子の伝奇浪漫・恋愛ファンタジー。
開国まもない日本国の帝都を舞台に、悪魔殺しの異人青年と心優しい女学生の恋愛譚を描く、歴史浪漫風ファンタジー。 作中で描かれる文化や習慣のみならず、綴られる語りの文すらも「明治時代風」に仕立てあげられた、こだわりの逸品です。 帝都の寄宿女学校に通う士族令嬢・月乃は、父を亡くしてから、義妹の亜矢に虐げられる日々を送っていました。ある日、義妹の「お醤油がほしい」という我がままのせいで、夕暮れ時だというのに外へ買いに行く羽目になります。 時刻はいわゆる「逢魔が時」。急ぎ帰る月乃の前に現れたのは、傷ついたフクロウと異形の影。そして漆黒のマントをはためかせる異人の男性――。 運命的な出会いを果たした二人の関係と、二人の周りで起きる吸血鬼事件とが絡み合い、物語は進展していきます。ドイツ語を話すミステリアスなフリッツ氏と、亡くなった父が医師である月乃との間には何か縁があるようで……? 丁寧に描かれた世界観と魅力的な人物たちが織りなす、明治文化風・恋愛浪漫譚。ぜひご一読ください。
眞城白歌