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作:飯田太朗

乱歩のまなざし

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未評価

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最終更新:2021/1/28

作品紹介

卒業論文のテーマ決めが迫ってきた文学部国文学専攻の「私」は、「実験台になってくれませんか? 時給一万二千円」という破格のアルバイトに応募したことで心理学部の名木橋と知り合う。オレサマでワガママな名木橋に翻弄されながらも、「私」は自分が幼い頃からミステリーに慣れ親しんできたこと、中でも江戸川乱歩の『怪人二十面相』シリーズに親しんできたことを自覚する。すると名木橋が、「乱歩をテーマに卒業研究をすればいいじゃないか」と言ってきて……?  ※ 当サイトに載せられている文章の著作権は全て飯田太朗に属します。

ミステリー女子大生日常の謎心理学近代文学

評価・レビュー

乱歩を読んでなくても大丈夫

 タイトルにもあったので、乱歩作品を読んでいないとわからないかもという不安がありましたが、未読でも全く問題なし!という事を、まず。  もしそれを気にして読んでいない方がいらっしゃったら、ご安心下さい。私は少年探偵団のシリーズしか読んでないけど、大丈夫でした。  「私」視点の、「私」の物語。  女子大生の、リアリティある心情と、学生生活、人間関係。  ジャンルはミステリーになっているけど、人間ドラマに感じられました。「私」のドラマ。    文学の話かと思いきや、心理学についての内容が濃密で、読み終えると色々な知見が得られている点も一読をお勧めできる部分ですが、これら一見、難しそうで尻込みしてしまう要素に見えて、それが面白さに転換されているという。  作者の文体、構成、表現が秀逸。馴染のない理論や用語がわかる、すらすらと。  最初は軽く読もうと思って、まず各話の最初の二行、最後の二行だけを見たのですが、その間が読みたくて仕方なくなりまして。  全部読みたい。    この引力をどう表現したらいいのか。  難しそうで、自分に合わないかも?と思われるなら、まず私と同様に最初と最後の二行を読んでみて欲しいです。間違いなく、全文読みたくなります。 「私」のキャラも、准教授の名木橋のキャラも、とても印象と記憶に残る人物像で、各話でいろいろと、心揺さぶられます。最初に人間ドラマと書きましたが、強いてミステリー感を感じたのは名木橋という人物ですね。カッコイイけど、存在が何気に謎めいているというか……。  熱く感想を語れる要素が多いので、この作品レビューを書く人は、自然と長文になる点でも、色々とお察しください。

5.0

MACK