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@オノログ

作:萌木野めい

ベンチがあると必ず裏側を見てしまう女の話

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未評価

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最終更新:2021/12/11

作品紹介

社内プロダクトデザイナーとして働く入社三年目の留衣。彼女の仕事はベンチをデザインすることだ。 三年目らしい仕事へのもやもやが募り続ける日々の中で、留衣は上司の哲からある大きな仕事を任されるが…? かっこいいとか羨ましいとか言われる職業のうっすい影の影の方で働いている、ある一人の会社員のお話です。 ― 私が社会人になりたての頃に禿げそうなくらい悩んでいた時のことを思い出しつつ書きました。 このお話は体験を元にしたフィクションです。登場する企業、人物、自治体、商品等はすべて架空のものです。 ◆登場人物 【鈴木留衣】 中小メーカーの新卒三年目のプロダクトデザイナー。 黒髪セミロングひとつ結び。 一重と薄い唇できつい性格に見られがちだが仲良くなるとそんなことないねと言われる。 【梶田哲】 入社二十年目位の留衣の上司のデザイナー。無精髭にジーパンに作業着。オフィス近くのテイクアウト弁当屋のかわいい女子を全て把握している。 最近十歳下の妻と結婚して娘が生まれた。 ◆文体診断ロゴーン結果 紀田順一郎 78.2 浅田次郎 77.3 遠藤周作 75.6

カクヨムオンリー青春・ヒューマンドラマお仕事万人向けデザイナープロダクトデザイナー

評価・レビュー

くじけそうな創作者の皆様にぜひ読んでもらいたい「デザイン」の物語

こちらの物語は、企業に属する入社3年目の女性プロダクトデザイナーの短編の物語です。 その主人公留衣と、上司である哲のやり取りでストーリーが進んでいきます。 「デザイン」をするに当たっての制作の裏側を見ることも出来て、読んでいてとても勉強にもなりました。 そして、仕事の上で、全ての創作物が評価されるように、彼女自身も「デザイン」上の評価や、自身と他人を比べたり、劣等感を抱いたりして、もやもやな心を持ちながら話が進んでいきます。 デザイナーだけではなく、創作される方皆様に共感できる部分ではないかと思います。 そこで、彼女は公園のベンチのデザインコンペを担当することになり、前向きに試行錯誤をしていくのですが、そこで思わぬ大失敗をして留衣はかなり凹んでしまいます。 その後のラストの上司の哲の言葉がもう胸に突き刺さりました。 最高に泣きました。 創作をしていると、誰もが留衣のように、自分には創作の才能なんてないかもしれない、この世にはこんなに創作者が溢れてるし、私がやらなくてもいいかもしれない、必要とされいていないのかもしれない。 このように思う時があるのではないかなと思います。 そうやってくじけそうになった時、また何度でも読みに来たいと思うほど、この哲という上司の最後の言葉に救われるかと思います。 自分だけで前を向けるようになれれば一番いいのですが、それって結構しんどかったり難しかったりする時期って必ずあると思うのです。 そんな時に誰かの暖かな言葉に励まされたりしながら、少しずつ自分と向き合って創作を楽しめるようになってもいいと思うのです。 とても励まされて、人の暖かさにも触れることが出来る素晴らしい「デザイン」の物語でした。 悩める色んな創作者の皆様にもぜひ読んでいただきたいなと思います。

5.0

凛々サイ