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作:橘 紀里

倍希釈のコーヒー

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最終更新:2021/9/30

作品紹介

 バレンタインデー当日。今や時代は国際化(インターナショナル)時代。多様性(ダイバーシティ)を受け入れるのにやぶさかではない時代であれば、乗るしかないそのビッグウェーブに! ということで、コツコツ貯めた小遣いとバイト代で購入した真っ赤な薔薇の花束を持って、足掛け十五年恋した幼馴染へいざ告白! と隣のクラスを訪れた越後 櫂(えちご かい)高校三年生。  クラス一同衆人環視の中での告白はあえなく玉砕。地面に散らばった赤い花弁を半泣きで回収しながら馴染んだ生物の準備室に駆け込んで、しくしくと膝を抱えて丸くなっていた彼の前に現れたのは、銀縁眼鏡と無精髭がトレードマークの生物教師、和泉。  いつも通りに憎まれ口を叩きながらも、そっと差し出された味も香りもろくにしないコーヒーを受け取って、ふと眺めた棚に並んだインスタントコーヒーの空き瓶たち。その意味を悟って見上げた無精髭だらけの顔が、何やらいつもと違う風に見えてきて——?  見た目は美少年な極北国とのハーフ、その実、ボケとツッコミハイブリッド属性な男子高校生の幼馴染の女の子への当たって砕けろなバレンタインデーの告白と、そこから振り返る銀縁眼鏡無精髭な生物教師のおっさんと何かが始まるような始まらないような微妙な距離感のアレコレ。  恋は始まるのか始まらないのか? 天然小僧となんだかんだよろめきがちな大人げないオブ大人げない生物教師 VS こじれにこじれまくった恋する少女のややこしいテンション高めのラブコメディ。お楽しみいただければ幸いです。 ※ エブリスタでも公開しています。

恋愛高校生教師珈琲銀縁眼鏡BL?

評価・レビュー

コーヒーと恋愛は熱いときが最高である

 「コーヒーと恋愛は熱いときが最高である」これはドイツのことわざであったでしょうか。この物語のコーヒーは、熱いです。  ただし、薄い。  まずいコーヒーでも、全くコーヒーがないよりは良いと、どこかの映画監督も言ってたけども。  甘酸っぱい少年の青春の1ページに刻まれる、苦味たっぷりの出来事。準備室は彼の避難場所であったけど、場所そのものが少年を救っていたのではなく、実際に匿って癒していたのはそこの主である一人の教師。  コーヒーを小道具としてうまく扱っている物語で、何故コーヒーが薄かったのか、その理由に複雑な心情が絡んでいます。  大人と少年、男と男、教師と生徒という三重の壁がありながら、気さくで軽妙なやり取りで、なんとなく不思議な関係を培う二人。  濃い(普通の)コーヒーが出されるその時は、新たな関係に変わるとき。  幼馴染の少女を含め、三者三様の想いと考えが交錯し、ひとつの出来事に対し、それぞれの視点側でも描かれているので、全員の立場の気持ちがわかります。性別をあえて意識せずに、それぞれの立場とその行動の結果がどうなるか、という読み方をするのも良いかもです。  読後感が良く、軽快な筆致でさくさく読めるおすすめの一作。

5.0

MACK