死神の共謀者
最終更新:2023/10/9
作品紹介
人生十八年と少々、くじ引き当選率ゼロ%、道を歩けば暴漢に当たる。泣きっ面に蜂どころかオオスズメバチの大群の襲撃を食らうレベルでなぜか常に不幸に見舞われる大学生、駿河 凪はついに行き倒れたところで黒髪長髪に金眼の怪しい男と出会う。 見た目はイケメン、性格は屑なそいつはなんと死神——!? 優しく差し伸べられた手をうっかり取ってしまった彼が巻き込まれる屑男と愉快な(?)仲間たちのドタバタコメディかと思いきや、意外に重い死神の過去。 おまけに楽しいはずの夏休みには、金髪イケメンの死神まで現れたかと思ったら謎の連続失踪事件に巻き込まれ、ついには因縁と運命が絡み合うややこしい展開に。 凪は自分の運命を乗り越えて三食昼寝付きの優雅な生活にたどり着けるのか。目指せ長生き平和な生活! おおよそ12万字で完結済。 ※ ノベルアップ+でも公開しています。
評価・レビュー
テンポのいい展開が気持ちいい。一気読みがおすすめ!
他サイトで連載していたときに追っていたのですが、今回は一気に再読しました。 まず主人公の転落人生と死神との出会いからがスピーディに始まり、畳み掛けるように現れる屑人間たちとのやり取りも小気味よく楽しいです(語られる内容はクズだけど) 一部死神らしい残酷表現もありますが、それがまた臨場感たっぷりでゾクッと。私が持っていた「お迎えにくる死神」のイメージとは一線を画した物語となっていて面白かったです。 1〜2時間ほどで読めますので隙間時間にというよりは、ぜひ一気に読んでテンポの良さを楽しんでみてほしい作品です!
tomo
群れる屑男コレクション
これでもか!というぐらい、屑としか表現できないような人が諸々出て参りますが、出すぎて麻痺して、一番屑っぽい死神が最も常識的で頼りがいがあるように見えて来るという錯覚が生じます。 この作品に、漢字を一文字あててみるとしたら「爽」。 読まれた方は何処が!?と思われるかもですが、この爽という漢字、中央の大を人に見立てると、まるでナイフ投げの大道芸の的にされてる人と、そのぎりぎりに刺さるナイフに見えてきませんか? 主人公は、この大のところ担当という感じです。 かなりギリギリ、命の危険もあるシーンがてんこ盛り。痛いシーンも多めですね。死神の存在が、彼を助けているのですが。ギリギリになる前に助けられるはずなんだけど、あえてギリギリにしてる?ところにも屑感。 でもなんだか、とってもいいコンビのような気もして……? 「もうこれは運命だ、諦めるといいよ」と、自分も屑になって選ばれてしまった(目を付けられた?)主人公の肩を叩いて励ましたくなる作品です。
MACK