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作:ぽんたしろお

【R15版】破滅後の世界で君とともに

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最終更新:2021/5/25

作品紹介

世界観 世界大戦により、人口が激減した世界。 人間の命を最優先し、個々人間の争いの芽をつぶすため、半径三十キロ以内にたった一人が生活するリスク分散型居住区システムの運用が始まった。 孤独な人間を、それぞれの人の好みに徹底して合わせるパートナー型アバターが支える仕組み。パートナー型は、個々人を支えながら、精子卵子の提供義務を補助する役割が与えられていた。 社会性のまったくない人間・カイトが十八歳になった時、パートナー型アバターのニーナがやってきた。 一章 カイトとニーナの物語。 札幌区に在住し精子提供に疑問を持たずに生きてきたカイトのお隣。千歳区に住む女性、ユキコは卵子を提供する不自然なシステムに歯向かい、自分のからだを使って妊娠。出産しようと画策していた。ターゲットに見据えたのは、お隣の居住区のカイト。 ユキコに話を持ち掛けられ、三年考えた末、友人としてユキコに協力したカイト。 ユキコとの交流の中、ニーナとともに孤独を生きる決意をする。 二章 ヤマトとアデルの物語。 妊娠したユキコが妊娠のためオーストラリアの実験コロニーに移住して十八年。 ユキコの息子・ヤマトは、仮想空間上で会ったニーナに一目ぼれをして悶々とした日々を送っていた。幼馴染みのリリカと破局し、ニーナに会うために、実習地となっていた千歳区に乗り込んだ。寝食をともにする実習生と千歳で会ったヤマトは驚く。ニーナに似た女性・アデルだったからだ。 こじらせたヤマトの片思いに、ユキコが画策していた結果だった。 ヤマトとアデルは共に自習を重ねる中で、互いを好きになっていく。 三章 リロイとユリカの物語。 ユキコと同じ世代の二人の話。オーストラリアの実験コロニーに参加して出会った二人。 分散型居住区からとも生きてきたパートナー型アバターに支えられていたが、出会った二人は人間同士の恋愛のために、パートナー型アバターの停止と廃棄を決定した。 結婚した二人は、リリカを出産。ユキコが生んだヤマトとリリカは幼馴染みとして成長する。 この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません フリーイラストに加工・トリミングを加え使用させていただいています。 ミカスケ(@oekakimikasuke)様 ノーコピーライトガール(@nocopyrightgirl)様 あっきコタロウ(@and_dance_waltz)様

R15恋愛一途な愛乙女チック原作コン

評価・レビュー

人権が失われ、種の温存が優先された世界で生きる彼ら

【物語は】 主人公のある思想から始まっていく。 ここで思想自体の面白さを知る。人類は危機に陥ると、種の温存が優先される。そのことについては簡単に想像がつき、納得いく回答だろう。 人が他人を傷つけようとする行為にむずびつく感情の一つ、”憎しみ”。これは余裕そのものなのかもしれない。 そう人口減少を抑えるためには、他人を憎んでいる場合ではないという事。そこまで余裕がなくなるという事は、この世界は未曾有の危機に瀕していると考えるのが妥当である。そんな背景でこの物語は始まっていく。 徹底管理された世界の中で、主人公は疑問を抱かずに過ごしている。最初の一文が意味する”今も”は何を指しているのだろうか。 【物語の魅力】 まずどのような世界観なのかが、語られていく。ある日を境に、世界は一変した。恐らく、危機を感じるほどの人口減少だったのだろう。人口を増やすことを最優先しなければならないほどに。そして人間が互いに近寄ることを許さないほどに。 世界観、舞台の設定が細かく、しっかりとしている。理由付けがなされている為、システムが理解し易い。この物語で興味深いと感じたのは、男女差である。確かに男性の方が、このシステムに疑問を抱き辛いのではないだろうか? 男性は直接、子を産むわけではないからだろうか。女性が自分で、産み育てたいという気持ちが湧くのも分かる。 この世界では、人が徹底管理されており人を増やすために導入されているパートナー型アバターというものが存在する。好み通りだから愛情を持つのだろうか。仮に好み通りだとして、楽しいと感じることが出来るのだろうか。 安心、安全を突き詰めていくと、こういう世界になるのかも知れない。とどのつまりは、人が接触しないことが安全であり、安心であるということだ。しかしながら、幸せとは比例しないと思われる。 【登場人部の魅力】 この物語の中心人物は、もちろん人間の男女なのだろうが、パートナー型アバターの思考も面白い。人間の二人は、考え方が対照的である。主人公の感覚はまとも。情操教育がきっちりなされているのだと思われる。 この物語の中で一つ疑問に感じるのは、多様性についてである。徹底管理と言うと、軍隊のようなイメージが湧く。同じような思想を持ち、機械のような。 彼らを育てたのは、アバターだ。人間ではない。性格は遺伝子、思想などは環境で決まるのではないかと思う。 育てたアバターに差異はないと想像するので、性格の違いは遺伝子によるものなのだろうか。色々と考えさせられることが多く、面白いなと感じた。 【物語の見どころ】 世界観の設定が細かく、何故こうなのかが明確であり、理解し易い。そして、必然性があるから、舞台設定が細かいのだという事に気づかされる。 そしてアバターが単なるAIではなく、人間同様の思考を持つこと。自分自身を人間ではないと理解しながら、人間に寄り添うことや相手の思想や感情を理解することが出来るという事だ。 そこが想定外であり、面白い部分であると思う。 人間同士である、主人公とお隣の住人の女性。彼らは思想や性格が正反対だ。主人公は相手を受け入れることが出来ない。しかし、女性は強引。しかも、相手が近場なら誰でも良いようである。 彼女の望みが理解できないわけではないが、少し自分の欲望に忠実過ぎる。その為うまく行かないのが、彼女の残念な部分。 この二人は、この後どんな関係になっていくのだろうか。 この物語は主人公と彼のパートナー型アバターとの物語である。この女性が二人に干渉、接触したことにより、主人公たちに変化が現れてくるのではないだろうか? あなたもお手に取られてみませんか? 彼らの導きだした答えとは? どんなラストを迎えるのか、是非その目で確かめてみてくださいね。 おススメです。

5.0

crazy's7