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作:橘 紀里

Somewhere, Nowhere 〜ここではないどこかへ〜

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未評価

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最終更新:2021/1/21

作品紹介

 かつて、人間と精霊たちの間で、世界を滅ぼすほどの凄惨な大戦が繰り広げられ、平和と秩序を取り戻すために三分された世界。  その世界のとある街の酒場に、美しい銀の髪の若者が現れる。  その街で薬師として働く男は、何の気なしにその若者に声をかけたことから、その若者の秘密を知ることになる。  種族も性別も曖昧なその若者の苛酷な過去と、見守る二人の青年。  そして、その若者を守るように寄り添う大きな黒い獣。  さまざまな思惑が入り混じり、しがらみの多い世界で、彼らはそれでもそれを切り開く旅に出る。 +++++++++  厄介な事件に巻き込まれた(むしろ飛び込んだ)性別不詳(未確定)無自覚天然な主人公と、彼女を見守る青年やおっさんたちとの恋模様と冒険の物語です。  導入部となる序章のあと、二章は主人公ディルが十四歳の時に二人の青年と運命的な出会いをして、その一人に淡い恋に落ちる過去のお話になります。  三章から現在に戻り、本格的に物語が進行し、おっさんも巻き込んだ大人の恋愛模様もこのあたりから。  そんなわけで、途中からしばらくメインの二人が不在になり、かわりに大型犬とおっさんが参戦。 第三章で概ね登場人物たちの過去が明らかになり、帰ってきた(ツンデレ)青年とおっさんと大型犬とのややこしい恋模様が展開されています。年の差カップル万歳! ※ 比較的直接的な描写がある話には (*) をつけています(ぬるめ)。 ※ 本編完結しました。 ※ 某薬師の人との恋模様が The other possibilities というスピンオフ(別ルートver.)にて別途完結しました(糖分増量中)。 https://kakuyomu.jp/works/1177354054935354814

恋愛女主人公ファンタジー異世界年の差おっさん天然

評価・レビュー

祝福のために用意された「運命」断ち切ることはできるのだろうか?

自分が何者かも知らず、孤独に生きてきた主人公ディル。そんな中で助けられた青年との出会いと別離から始まる物語。 「必ず迎えに行ってやるから——」 この言葉を支えに青年と別れてからも何とか生き続けてきたが、とうとう諦めたときに救われたもう一人の恩人(おっさん)との更なる出会いから、とある呪いを解くための旅が始まる。 しっかりとした世界観がありつつも、複雑になりすぎないようわかりやすく描かれています。文体はweb小説っぽさはなく、特に縦読みが好きな方は非常に読みやすいと思います。 謎を含ませつつの展開もさることながら、特に3人の恋模様がたまりません!誰と結ばれても文句はないイケオジ(青年?)揃いではありますが、それでも推しがフラれて悲しい私のような方のために、もう一つの物語も用意されているのでご安心を。本編を読まれたあとにはそちらもオススメです。 サブキャラまでもが全員魅力的に描かれていて、いつまでも読んでいたくなる物語。本当に大好きな作品です。

5.0

tomo

運命と宿命、呪いと愛と。傷ついた魂を救うのは

 世界設定は比較的複雑ですが、すんなり違和感なく受け入れる事が出来るわかりやすさで、数話でどのような世界観なのかが理解でき、その下敷きの上で進む物語を純粋に堪能する事ができるので、普段ファンタジーを読まない層でも、とっつきやすいと思います。  何百年も生きる種族であったり、姿を変える種族であったりで、種族ごとの行動パターンや考え方が、普通の人間の経験しかない読者としては、突飛に思えたり、信じられないように思えるものなのですが、彼らのような存在ならそう考えてしまうだろうな、という説得力があり、納得できます。  そのような人間とは違う考え方をもつ登場人物が、とても魅力的で、考えは理解しがたいけど、その気持ちがわかってしまう絶妙な心理が、物語をより深めている感じです。  恋愛要素が強いけれど、主人公の成長物語でもあり、その周囲の心も引っ張られて前に進んでいく様子も、物語の核として追わずにはいられません。  一人の主人公に、多数の愛が殺到する形になりますが、登場人物の人格が完成されているため、暗いドロドロな要素はなく、ただ甘さと切なさだけが胸に残る感じでしょうか。    ファンタジー好き、恋愛もの好きの双方を満足させる内容です。

5.0

MACK

様々な恋模様が絡んだ上質なファンタジー

精霊と人間の大戦の爪痕が残る世界。孤児として育ったディルは、ある日二人の青年と出会う。彼らと運命を共にすることでディルは禁忌を破ってしまい、それにより呪いを背負うことに。 ふりかかった呪いを解くため、ディルの、自分を見つける為の旅路が始まる── 特筆すべきは、美しい世界観の描写です。精霊や竜など人ならざる種族が生きている神秘的な世界が、流麗かつ繊細な言葉で紡がれており、複雑な設定はあるもののそれを感じさせることなくスッと物語に入ることができます。 そこにあるのは、『指輪物語』や『はてしない物語』のようなかつて誰もが憧れたファンタジー世界。洋画を思わせるような含みを持たせた会話も、この世界観を際立たせています。 内容は大人向け。恋愛の描写が濃く、主人公ディルに惹かれるアルヴィードとロイの恋の駆け引きもメインのひとつです。生きることに執着しないディルは、自分に優しくしてくれる人にならすべてを委ねてしまうような危うさを持っており、時折り微妙に手を出しながらも、ぐっとその熱を抑える魅力的な男達に、読者も時には甘く、時にはじれったさを感じながら読んでしまいます。 主人公を取り巻く運命が、読み進めていくうちに徐々に紐解かれていくのも面白く、また長寿の種族が多い為に、恋模様も複雑に絡んでおり、実はこの人とこの人が過去に…というように読めば読むほど意外な発見も。 生きる希望を失っていたディルが、二人の男との旅を通してどのように変わっていくのか、ぜひ見届けてほしいです。 ※投稿サイトによって内容が異なる為、読み比べてみるのもおすすめです。

5.0

結月 花

あなたは選ぶことができる。

自分の出自を知らず、また、男でも女でもない美貌の青年、ディル。誰もが振り向かずにはいられない美貌も、その過酷な生い立ちには決してプラスではありません。 かつて世界には、人間と精霊たちによる戦争の嵐が吹き荒れていました。平和と秩序を取り戻すため、世界は3つに分けられ、武器や魔力の仕様にはある「制約」がかけられることとなりました。緻密に設計された世界観には、どんな謎が隠されているのかとどんどん先へ読み進めたくなります。 過酷な運命に翻弄されながら生きるディル。彼(もしくは彼女)を愛し、助けてくれる人々。これは宿命じゃない、あなたは選ぶことができる。そう言われたディルは、何を選び取ることになるのでしょうか。 ファンタジーとしても、恋愛ものとして読んでも素晴らしいです。

5.0

有馬 礼

運命なんて、超えていけ。

かつて人間と精霊との大戦によって荒れ果てた世界。 その世界を護るための「呪い」がいま、巡り巡って愛する人を死にいたらしめる… 壮大な世界観も魅力ですが、何より染み入るのは 誰かを愛することに対する、登場人物たちの矛盾と執着と焦燥。 軽妙な台詞回しからも、各人の想いがにじみ出て、読んでいて その奥深さは時に、心が苦しくなるほどでした。 これは只のファンタジーではなく、人が交わす究極の情愛の物語。 深く誰かを愛したことがある人には、刺さること請け合いです。

5.0

つるよしの

静謐な世界の中で紡がれる上質なファンタジー

過去の大戦による因縁の残る、仄暗い雰囲気の世界。 入念に考え込まれた設定の土台の上で、主人公であるディルを取り巻く緻密な人間関係とその運命を巡る旅が描き出されています。 ディルは触れればすぐに壊れてしまいそうな繊細さで、その儚さと無防備さに惹きつけられます。また、ディルが気になる男性陣との三角関係の描き方が非常に巧みで、「ディル、気がついて!」とやきもきしたり「ロイ…」と切なくなったり。 設定や人物描写が細かいところまで書かれているのでまた少し日を置いてから読むと違った印象になりそうだなと思いました。 個人的に、ディルがよく「少し、眠ってもいい?」とか二分節でだけ言葉少なめに話す感じがすごく好きでいいなあと思ってます。

5.0

萌木野めい