glass menu_button

レビュー

作品

レビューを投稿する

運営している人

©オノログ

閉じる

作・武州人也

山桜の怪

不登校児の小学五年生赤城順一(あかぎじゅんいち)は、絵を描くのが趣味であった。緑地の中に立つ大きな山桜の木を描いていると、ポニーテールに漢服姿の見目麗しい美少年と出会った。美少年と親しくなった順一は彼の絵を描こうとするが……

続き
ホラー 第一回こむら川小説大賞 ショタ

魅せられてはいけないものに囚われた子供の行く先

不登校の小学五年生の男の子と、漢服姿の謎の少年の交流を描いたお話。 ホラーです。ホラーへの持って行き方というか、この物語をホラーたらしめる要素がすごいです。 この世のものとは思えぬ美しさ、なんて言いますが、まさにそれ。少年の容姿が美麗であること、この一点で恐怖を表現してしまう。 特に中盤、うすうす正体を疑問に思いながらも、でも美しさに惹かれてのめり込んでしまう。このあたりの描写、惹かれてはならない存在に魅せられている感覚が、まさにホラーという感じで(しかもまだ何ひとつ不吉な要素があるわけでもないのに!)最高でした。 呪いやいわくのような噂もなく、また何か事故が起こるといったこともなく。いかにもな怖い要素はまだ何もないのに、でも物語がしっかりホラーの顔をしている。ちゃんとその先が『開けてはいけない扉』だとわかる。 そして、そのまま読み進めた終盤、いよいよその姿を表す明らかな怪異。その恐ろしさが、でも今度はそのまま彼の美しさを補強する材料になる。恐ろしいものに美しさを見出してしまう。この恐怖と美を渾然一体にしてしまう手法の、その手際にうっとりしてしまう作品でした。

和田島イサキさん

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0
参考になった! 0
共感する! 0

文字数:8,104文字

連載開始:2019年12月30日

最終更新日:2020年03月19日

作品の評価分布

5.0~

1

4.0~

0

3.0~

0

2.0~

0

1.0~

0

未評価

0

本棚