冬の花
最終更新:2021/12/15
作品紹介
クリスマスに彼氏と一緒に遊ぶことを夢見る少女、瀬口舞花だが、気づいたらいつのまにか二学期の終業式!? 舞花はクリスマスまでに彼氏を作ることができるのか!? しのき美織さま(https://estar.jp/users/129588319)主催のアドベントカレンダー2021(https://estar.jp/novels/25879925)に参加させていただきました。
評価・レビュー
少女の恋はトゥインクル、じゃなくて、スパークル!
ハイティーン少女の恋バナは苦手です。だってオジサンとなった私から、いちばん遠い世界線だもの。 作者「地平線と紫色の月」さんの描いた情景は、もう入り口からキラキラしてて、読み進むとキラキラどころかピカピカで、「おじさん目を開けていられない!」という状態でした。 ACAL(エブリスタで自主開催のアドベントカレンダー2021企画)参加作品の中で、いちばん世界観が近いのは氷堂出雲さんの作品でしょう。読み比べて、作家によって恋愛の捉え方、描き方がこんなにも違うのかと驚いています。 ひとつ挙げるなら、「冬の花」の方がストレートに「恋」を追求している分、情感が鮮明に描かれていると思いました。 何がどうなるかは、皆さまがその目でお確かめください。 微笑ましい作品です。 ※ 作品は文句なく面白いが、評価は4.5とさせていただいた。 作中にどうやら手作りの、「お手製 打ち上げ花火」が出てくるのだが、市販の花火を改造することは法により禁止されていて、刑事罰もある。何より危険だ。その分を-0.5とした。
はやくもよいち
恋に恋しているうちに本物の恋を知る
彼が欲しくてならない舞花。恋に恋するお年頃らしく何をみても何をしてもまだみぬ恋と恋人を妄想してしまう。 この妄想がまたひどく他愛なくかわいらしい。 終業式の夜、舞花はヤンキーっぽくて敬遠していた風太に呼び出される。 安定したボーイミーツガールストーリーなのでこの先は書かない。 ここからは、美しい詩情溢れた描写を楽しんでほしい。 いとも簡単に恋に落ちることができるのも若さの特権だなあ、とオバサンはしみじみと思うのである。 とはいうものの、もう少しヤンキー風ニイチャンに惹かれていく舞花の心情の変化を丁寧に描写してほしかったので、-0.5しました。
しのき美緒@BEKKO BOOKS