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作:松本玲佳

長い夜

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未評価

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最終更新:2021/2/4

作品紹介

全ては、真夜中にかかってきた一本の電話から始まった。 藤川優という少女が聞いた言葉は『神隠し』 元来、好奇心旺盛だった彼女はその神秘的な言葉に惹かれてしまう。 それが悲劇の始まりだった。 徐々に、優の中に闇が棲んでゆく。 宿ったのは、別人格(ペルソナ)なのか、それとも心霊なのか。 謎が謎を呼ぶ長い夜に終焉のときはやってくるのだろうか? この世界に入った者は、もう引き返せない――。   Art by 香月  @s_z4230

女主人公シリアスホラー現代日本神隠し

評価・レビュー

それはホラーか、それとも純文学か。強い引きと謎によって彩られた夜(ヨル)の記憶。

 神域である山や森で、また街や里からなんの前触れも無く人が失踪してしまう事件「神隠し」が多発するなか、主人公優の身に不思議な出来事が巻き起こる── *  この作品は、ジャンルがホラーになってこそいますが、様々なジャンルの融合体ではないかな、と感じました。  確かに根幹の部分はホラーなのかもしれません。ですがそれでいてミステリーでもあり、またヒューマンドラマでもあり、はたまた、純文学的でもある。  そんな本作の魅力を端的に表現すると、謎や仕掛けの多さであり、エピソードごとの引きの強さでしょうか。  度々挟まれてくる惨劇や、不可思議なイベントの数々に、「どうして彼女はこんな行動をしたのだろう?」「この先、どうなってしまうのだろう?」と気になり、自然とページを捲る手が止まらなくなる、そんな魔力に満ちた作品です。  三人称で綴られる物語なのですが、そこを上手く利用して、主人公である優の人格が、時々「ヨル」と入れ替わるところも本作の見どころ。  いまの発言ははたしてどっちのものなのか? 巧みな表現に翻弄され、思わず首を捻ってしまうことでしょう。  主人公──優と意識を共有している「ヨル」とは何者なのか?  感動の結末を、是非、見届けてください。 *  ──優が心の中でそっと囁いたとき、紋白蝶は飛び立っていった。壮麗なる青空に向かって。

5.0

木立花音(こだちかのん)

魔術的な文学に畏敬の念を

主人公である藤川優が、真夜中に一本の電話を受け取ります。そこから『ヨル』という人物と接触し、物語が動き出します。 語りは純文学的というのでしょうか。耽美で芳香漂う文体です。『horror』は『恐怖』と訳されますが、この物語が『畏怖』の物語だと感じます。 ホラーが苦手であったり、物語に入り込みやすい方は注意したほうがいいかもしれません。それだけ力のある物語です。

5.0

革波 マク