勇者刑に処す 懲罰勇者9004隊刑務記録
最終更新:2023/5/21
作品紹介
全員が性格破綻者で構成される、懲罰勇者部隊の刑務記録。 世界史上最悪のコソ泥、詐欺師の政治犯、自称・国王のテロリスト、成功率ゼロの暗殺者―― 彼らを率いる《女神殺し》の重犯罪者、ザイロ・フォルバーツは、今日も無茶な作戦に投入される。 その任務の最中、深刻な盗癖を持つ仲間が、一つの死体が入った棺桶を盗んでくる。 ……だが、その棺桶の中に入っていたのは死体ではなく、《女神》であった。 いかにして彼らが魔王現象と戦い、また恩赦を勝ち取ったか。 【2022/8/17 書籍3巻発売します。2巻まで発売中。大幅加筆のため、更新が滞って申し訳ありません。 ご不便をおかけしておりますが、書籍版も手に取っていただけると嬉しいです】 ◆ 勇者刑とは、もっとも重大な刑罰の名前である。 少なくとも、連合行政室はそう定めている。 最悪の罰とも称されることがある。 魔王現象との戦いの最前線に立ち、死ぬことすら許されず戦い続ける。 この罰に刑期はない。 たとえ百年間戦い続けようが、許されることはない。 唯一、魔王根絶時の恩赦が規定されているのみだ。 ――そして、すべての魔王の根絶というのは夢物語でしかない。 ◆ 【登場人物について】 >懲罰勇者9004隊 ザイロ……主人公の雷撃兵。元・聖騎士だったが追放された。罪状は『女神殺し』。 ドッタ……偵察兵。天才的なコソ泥。罪状は『窃盗』。 ベネティム……指揮官。詐欺師の政治犯。罪状は『国家への反逆』。 ノルガユ……工兵。自分のことを国王だと思い込んでいる。罪状は『大量殺戮』。 タツヤ……重歩兵。自我がないので詳細不明。罪状不明。 ツァーヴ……狙撃兵。成功率ゼロの暗殺者。罪状は『殺人』。