異能力者しかいない学校だけど、俺は元気に生きていきます
最終更新:2021/1/31
作品紹介
大小様々なビルが立ち並び、都会の喧騒が昼夜問わず鳴り響いている街、東都。この国の中心都市であり、人も物も、嫌になるくらいにこの街には溢れかえっていた。 そんな東都の中央に鎮座する建物。何の知識も持たない者が見れば、決して学び舎とは思わないだろう。それほどまでに荘厳で、どこか神々しさすら感じられる。 それもそのはず、この学校は普通の学校ではない。否、正確には普通の者が入る学校ではない。ここに入学するのは国から選ばれた者達だけである。 彼の者達の名はギフテッド。"ギフト"を授かりし存在。 そして、ここは国立皇聖学院高等学校。ギフテッドのみが通う事を許された聖域。 "ギフト"……それは異能の力。 ある時は神の御業と崇め奉られるほどに奇跡的であり、またある時は悪魔の所業と恐れ慄かれるほどに破壊的である。 おい。 使い手によって希望にも絶望にもなり得る神秘の力、"ギフト"を持ったギフテッドの卵達が集うこの学校に、氷室颯もまた足を踏み入れようとしていた。 ちょっと待て。 この物語は人間関係や社会のしがらみにもがき苦しみながらも、懸命に成長していく彼の姿を綴った……。 だから、何それっぽい語り口調で勝手に話を始めようとしてんだ、こら。 人間関係? 社会のしがらみ? ノンノン、もっと違うことで俺は苦しんでるんだよ。格差格差。能力格差がひどすぎるだろこんなもん。"ギフト"ガチャに敗北した俺はどうやってこんな化け物揃いの学校で生き抜いていけばいいんだっつーの。 神様さぁ……せっかく"ギフト"をくれるんなら、もっと使いやすい能力でもよかったんじゃないか? もしかして俺の事嫌いだったりする? あれか? ガキの頃に神社で立ちションした事怒ってんの? いやぁ、善悪の区別がつかない子供の可愛らしい悪戯やーん。宇宙の様に広い心を持ってる神様なら許してくれてもええやーん。……だめ? 許さない? しょぼーん。 ……というわけで、これは使えなさそうで案外使える、でもやっぱり使いにくい"ギフト"を授った俺が、いろんな奴らに振り回される物語だ。可哀想な俺。もっと同情してくれ。 強力無比だが扱いにく過ぎる俺の"ギフト"……そいつが知りたきゃ、須らく読むべし!
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