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作・J@オルカ船上特別市

奈落の神の福音

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

【作品紹介】

飛躍的に発達した科学が魔法すら解き明かした時代。 オルカ船上特別市にやってきた探偵局の新米監察官のわたし・百目鬼由佳は、探偵の江破鏡子を担当することになった。 江破鏡子はCIAが解体した魔呪術系カルト教団で次期代表として育てられた人物で、未解明領域とされる死と魂に触れる力《呪術》の最後の使い手である。 そのわりにお気楽な彼女と過ごす日々は、絶滅寸前のファンタジーを巡る呪縛を紐解く戦いに発展していって……。 幻想が科学に飲まれ、消え去ろうとする時代。 世界最後の呪術師を、我々はどう生かすのか。 美貌の偏屈秘書・甲斐谷、オルカ市警の松戸警部とともに事件を解決する呪術師の女を、わたしは記録する。いつか失われるファンタジーが、時間の渦に消えていかないように。  ◇ 【主要登場人物】 江破 鏡子  探偵兼呪術師  能天気なファンタジー女  元魔呪術系カルト教団の代表候補 百目鬼 由佳  語り手  探偵局の新米監察官  元??? 甲斐谷 至  江破鏡子の個人秘書  頭脳と美貌が桁外れな砂糖中毒  元監察官 松戸 豪  警部(オルカ市警刑事部)  なにかとアンラッキー  元警視庁  ◇ オルカ市を舞台としたシリーズ第1作ですが、物語は本作だけできちんと完結しています。 基本的に連作短編スタイルで、1章(全9話)でひとつの事件、1部(全5章)でひとつのドラマ、全部(全3部)まとめてひとつの物語となっております。 第1部第1章の第9話で物語の軸が見えるので、そこまでは読んでみてほしいです。

SF 万人向け 近未来SF ファンタジー/オカルト 探偵/ミステリー ダブルヒロイン/女主人公

投稿されたレビュー

SF&オカルト&ミステリー&ホームドラマ&アクション

 ジャンルをどれにくくるか難しそうな作品ですが、どんなジャンルであろうとも、そこに人が生きているのなら、それは全て人間ドラマではないかと気付かされる作品。何かのジャンルに括るなら、舞台的にはSFにするしかないという感じでしょうか。  科学で色々な不可思議なものが解明されている時代にあって、絶滅危惧種の最後のファンタジーともいえる呪術師と共に、日本が世界に誇ほこる船上都市「オルカ」というSF都市で起こる各種事件の解決と、それに関わる人々の物語。  主人公は呪術師の江破鏡子、もう一人の主人公ともいえる百目鬼由佳を主軸に進みます。呪術師というからどんなクールなキャラと思いきや、作中一番能天気そうな明るいキャラだというギャップがすごいです。  こんな感じで登場人物の個性が際立っていて、彼らが彼らであってこそという場面も多く、それぞれの傷と向き合いながら事件を乗り越えていき、やがて面倒な敵に立ち向かう事に。  霊を取り扱う物語のため、命に向き合うべきシーンも多いですし、人が生きるという事、生きている事で成し遂げよう足掻いてしまう事柄。業と呼ぶにふさわしい魂から突き上げて来るような衝動に、登場人物は従いながら生きていく。  生と死。人生と歴史。理想と現実。  自分自身と向き合い、こうあるべきだと貫く強い意思。    読後に色々な想いを馳せさせる名作です。

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0
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MACK

主人公が一番普通? いえいえ、彼女の過去に間違いなく度肝を抜かれるはず!

 今より少し未来の日本。  巨大な船上に作られた実験都市オルカで、新人の監察官、百目鬼 由佳は探偵業を営む呪術師と出会う——。  全体としては非常に緻密で硬質な文章でシリアスなシーンが語られているはずなのに、随所で飛び出す絶妙な言葉の組み合わせと登場人物たちの突飛な台詞回しで、気がつけば思わず爆笑してしまうという不思議な作品です。  呪術を使って事件解決をサポートする探偵をはじめ、登場人物たちは語り手の由佳を含めて、(本当にびっくりするほど!)圧倒的な個性を秘めています。  前半はどちらかというと軽妙な語り口で笑いを誘われ、テンポよく展開する物語に引き込まれますが、だんだんと江破の素性に関わる部分が明らかになってくることで、否応なしにその運命に巻き込まれていく仲間たち。  それだけでなく、登場人物一人ひとりの抱える心の闇というか——縺れた人と人との関係性が丁寧に描かれています。  ともすれば、読んでいるこちらの胸にまで重くのしかかりそうなそれを、けれでも、彼らはお互いにほどよい距離でそれを時に見守り、時に支えることで、重苦しくなりすぎず、暖かな希望をまだ感じさせてくれます。  後半からは、いよいよ姿を明確にした邪悪な敵との戦いが始まり、江破さんの軽やかさは変わらないものの、次第に緊迫感が高まっていき、そして、映画のようなクライマックスへ。 ラストは、ああ……と思わず声が出てしまいました。これしかない、という見事なエンディングだったと思います。  何を書いてもネタバレになってしまうのですが、最後まで本当にわくわくどきどきできる作品でした。ぜひ、結末まで皆さんに読んでいただきたいおすすめ作品です。

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0
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橘 紀里

作品の評価分布

5.0~

2

4.0~

0

3.0~

0

2.0~

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1.0~

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未評価

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