人を殺し奪うことで生きてきた少年は、罰として一人の少女を委ねられた。皆から嫌悪され恐れられてきた少年に、少女は無垢な笑顔を向けてくる。少女と日々を過ごすうち、己の罪の意味、重さを知るようになった少年に、ついに断罪の時が訪れる。
更新:2022/10/23
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カルヴェ国第一王子アルベルクには、幼い頃に定められた婚約者がいる。初めて彼女と顔を合わせたのは、十歳の時。愛らしく可憐な、そして凛とした彼女に、アルベルクは強く惹きつけられる。だが、病弱な彼はまもなく病床に伏し、静養のため離宮に隔離されてしまう。王族としての期待を向けられることもなく寝台の上で過ごすアルベルクの時間に色を灯してくれるのは、鮮やかな日常をつづる彼女からの文だけだった。時を経て再び彼女にまみえたとき、アルベルクの胸に激しい想いが込み上げる。彼女に逢えた喜びと、それと同じくらい、彼女の傍にあることへの恐れと。相反する感情に戸惑いながらも、アルベルクは逢うたび彼女に惹かれる想いを強めていく。
更新:2023/12/31
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最後の肉親である祖父を喪い、巴は、齢十二にして天涯孤独の身となった。武家である小早川の当主となった彼女のもとに、赤髪緑瞳の男が現れる。巴の命を奪いに来たのだというその男は、しかし、従容と死を受け入れようとした彼女から、何故か不服そうに手を引いた。その日から、男は連日姿を見せたが、一向に巴を手にかけようとしない。奇妙な、けれども穏やかな日々が静かに過ぎていく。 暗殺者に狙われた少女と、少女にほだされた暗殺者の物語です。
更新:2023/9/3
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獅子王司は、高校初の文化祭で他校生に絡まれている宇佐美花を助ける。何故か彼女に対して庇護欲を掻き立てられ、気付けば同じ大学にまで進んでいた。出会った時から堅気とは程遠い彼の外見をものともせずに屈託なく笑いかけてくれる花は、愛され、慈しまれ、幸せのなかでのみ育まれてきた少女にしか見えなかった。だが、同じサークルに入り、共に過ごす時間が増えるうち、やがて司は彼女の過去を知る。 暗い過去に屈せず前を向いて歩く少女と、彼女を護りたい男のお話。
更新:2023/8/19
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綾小路静香<あやのこうじ しずか> 18歳。 武藤恭介<むとう きょうすけ> 25歳。 恭介が由緒正しい綾小路家の一人娘である静香の付き人になったのは、5年前。 以来、彼はこの『お嬢様』に振り回され続ける日々を送っていた。浮世離れした彼女のことは、単なる『雇い主』に過ぎなかった筈なのに……。 ※のべぷろ!(http://www.novepro.jp/) に投稿済みです。
更新:2013/7/2
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「わたしは生きるの」――そう宣言した彼女の笑顔は、凍った湖面のような彼の心にさざ波を立てた。 ::私立霞谷病院に勤める瀧清一郎《たき せいいちろう》は、腕は良いが冷血人間と名高い循環器内科医だ。 理性的で合理的、医者の本分は患者を治す為に力を尽くすこと。 患者を診るのに余計な感情は必要ない。 それを信条とする清一郎は、ある日屋上で一人の少女と出会った。 彼女の名前は雨宮キラ。 心疾患で、幼い頃から入退院を繰り返している少女だった。 彼女は無愛想な清一郎に屈託なく笑いかける。 ただの患者にしか過ぎなかった少女は、やがて彼の中でかけがえのない存在となっていく。 ※『のべぷろ!』にも投稿します。
更新:2019/1/19
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幼い頃に両親と死に別れ村の教会に身を置くステラは、ある日森の奥で一人の少年アレッサンドロを拾った。迷い子の彼もまた教会に引き取られ、二人は姉弟のように仲睦まじく、幸せな日々を過ごす。四年後、アレッサンドロを迎えに豪勢な馬車が訪れるまでは。 放逐された王子と彼を拾った片田舎の村娘の、出会いと別れと再会、そしてすれ違う想いのお話です。
更新:2021/11/20
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