――その日から、俺は『英雄』ではなくなった。 ある日、世界を救うために異世界から五人の男女が召喚された。 勇者として、英雄として、稀代の魔法使いとして……。 与えられた特殊な能力はどれも突出したもので、異世界の魔物にだって負け知らず。 一騎当千の強者たち――だった。たった一人を除いては。 魔物の軍勢は日に日に力を増していき、英雄達もまた経験を積んで成長していく。 けれど、落ちこぼれの男はただ一人、取り残され、そして勇者のパーティを後にした。 三十歳を超えた自分には伸びしろが無く、足手纏いだと実感したからだ。 そうして、勇者たちは今も魔物の軍勢と戦い続け、 男は戦線から遠い場所で生きている。
更新:2020/5/22
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自分は特別だと思っていた、子供の頃は。 前世の記憶と、精霊を見る事が出来る“眼”。 それは確かに特別だったけれど……。 近所に引っ越してきたのは同じく精霊を見る事が出来て、両親も有名な魔法使い。 しかも長身美形……だけど魔法は使えないという、不思議体質のイケメン。 次に知り合ったのは、この国のお姫様と瓜二つという銀髪美少女。 ……だけどどうしてか中身はおっさん。 自分のことを語りたがらない訳ありの凄腕剣士に、ただの精霊というには強力過ぎる能力を持った相棒。 ……そんな連中に囲まれれば、自分が特別だなんて言えやしない。 これは、ちょっとだけ才能がある凡人が、特別な仲間達の冒険に巻き込まれる物語である。
更新:2018/10/2
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今日、ここで死ぬのだと。 そう、漠然と思った。 それは空腹のあまり路地裏で命を失おうとしていた少年を、森の魔女が気紛れに拾っただけの奇跡。 魔女は命を助ける代償に、死ぬまで奴隷として仕えるよう、少年に呪いをかけた。 けれどきっと、その呪いには、何の意味も無かったのだ。 これは、森に住む魔女一家の物語である。
更新:2018/2/15
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――きっとこの生き方は、誰にも期待されていなかった。 百年前、一つの戦いが起きた。 人族と魔族が大陸の覇権を争う世界。土地の奪い合い。 無い者が有る者から、強い者が弱い者から。 魔族は人族から土地を奪い、しかしそれを維持できずに枯らしていく。 困った魔族は助けを求め、異世界から一人の人間が召喚される。 人間はその知識で魔界を耕し、魔族に奪うのではない生き方を教えました。 それから百年。 人間は魔王と呼ばれるようになり、魔界は平和になりました。 けれど、それで終わりではなかった。 百年前、それ以前にも、何度も何度も魔族から土地を奪われていた人族が、今度は魔族から土地を奪い返そうと戦争を起こす。 戦争を嫌う魔王は最後まで戦争に反対し――けれど、戦争を止めるための戦争を始める。
更新:2017/5/12
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――約束だ。必ずお前を一人にしない。 百年前。三つの国を滅ぼし、地上に“魔族領”を作り上げた魔王を倒すために異世界から勇者たちが召喚された。 彼らは時に争い、時に助け合い、そうやって旅を続け――そして魔王討伐を果たす。 その多くは元の世界へ戻り、五人の英雄たちが異世界へ残った。 ある者は王となり、ある者は王を支え、ある者は……。 そして、そんな五人のうちの一人。 魔王との戦いで神の力を使い過ぎ、人の器を失ってしまった者。 誰かが言った。 彼はもう人間ではないと。 彼は人間ではなくなってしまったと。 彼は、人類の敵になってしまったと。
更新:2019/12/26
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