「嘘つきは泥棒の始まりって言うけど、正直者は泥棒になれないのかな」 明るいリビングの真ん中に立った彼女は疑問を口にする。独特の臭いが鼻をついた。 「正直者は馬鹿を見るだけ? ほんとに? ちなみに私は今まで嘘をついたことないよ。そりゃ空気を読んで言わないとかはあるけどさ。ほら、さっきも正直に言ったでしょ」 にこりと笑う彼女の笑顔は、今朝見たものと変わらない。 いつも通りに同じ教室で隣の席に座っている古藤さんだ。 変わったことといえば、ここが教室ではなく彼女の家で、隣の席ではなく僕と対面するように立っていることくらいだ。 そして彼女の周りにはクラスメイトの代わりに、大量の猫がいる。 「飼ってないけど、猫はいるよ」 それは彼女がクラスメイト全員の家から盗んだ猫だ。
更新:2022/10/10
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高校二年生の夏とは特別な意味があるらしい。 それを知った波戸(はと)は隣の席の並木(なみき)を花火に誘い出す。 いくつになっても思い出すような、ひと夏の大切な思い出を作るために。
更新:2020/12/5
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ダース=ダイヤモンド社。 この企業は『人とロボットの自然な共同生活』を世界に提唱し、人の隣にロボットがいる光景が日常となった。 そんなある日、彼女はついに念願のロボットを購入した。 家事全般をこなし、会話もお手の物、見た目もイケメン。 しかし、給料4ヶ月分とボーナス1回分をつぎ込んで購入したこのロボットには、ある一点だけ致命的なバグがあった。
更新:2022/5/20
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文芸部部長の天川先輩は甘いものが好きだ。 特にチョコレートのお菓子をよく食べている。もちろんビターよりもミルク派。 彼は変わっているけれど面倒見がよく、困ったことがあればさりげなくフォローしてくれる。 また普段の飄々とした態度とは裏腹に、自作への妥協は一切なく、そのこだわり抜かれた作品は心を動かす。 ……ほら、私のほうが先輩のことをよく知ってる。 恋人の双葉先輩より、ずっと。
更新:2022/5/10
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短編小説家の夏海はスランプ中に、恋人の晴也に「星を見に行こう」と誘われる。 何度か来たことのある野原で夜空を見上げながら、二人は話をする。 そして二人は、お互いの大切さを思い出した。 ※エブリスタでも掲載中。
更新:2020/10/6
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炎天下の夏の日、家に帰ると玄関の前にロボットが立っていた。 「いや誰?」 「分類番号F-0025。ニコとお呼びください」 「いやそうじゃなくて」 私的新境地、SFLC(サイエンスフィクションラブコメディ)の世界をお楽しみください。
更新:2020/8/14
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