鏡と、髪と、ハサミを持って隠れるだけの簡単なゲームさ。
更新:2021/7/8
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……人間ってどんな人達だったんだろう。 そんな子供らしくはあっても魔族らしくはない疑問を解消できないまま、私は10歳になってしまった。魔族は10歳くらいになると火と水の魔法を使いこなせるようになるので、すぐに独り立ちしなくてはならない。 そんな私は、憧れのオウトに向かう途中で一人の男の子を拾った。私と同じで独り立ちしてるはずなのに、角も尻尾もなくて空も飛べない弱そうな男の子。それが私の第一印象だった。 だけどそれは長いようで短い、すごく濃密な旅が始まった瞬間でもあったんだ。
更新:2021/5/5
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俺は日陰。陰キャだ。学校の屋上から飛び降りようとしたところで横から来たトラックに撥ねられた俺は、前にプレイしていたゲームに異世界転生してしまった。最悪のハズレジョブを引いた上、信じていた美少女セリスまで寝取られた俺だったが、超激レアモンスを狩ったことで一瞬でlv9999になりステータスも初期ステの10000倍に!!!ここから俺の超絶楽勝無双スローライフが始まる!!!………はずだったのだが。 「1/10000の力って、どうやって出すんだよ!?」 一気にレベルアップした俺は、日常生活に支障を来していた。
更新:2021/5/5
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「片思いのエキスパートは寝取られ幼馴染を支えたい」と「悪戯が大好きな悪役令嬢は遊べるおもちゃを手に入れました」の番外編。 泣いてるちよっちと笑う寺田のミニストーリー。
更新:2021/2/11
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「――それで用件だが、王子様曰く、過去に遡って君の学園での横暴な振る舞いを謝罪し、現王妃候補の前で跪けば身分の返還を――」 「そんなことを聞きたいわけじゃない」 彼女の目に剣呑な、昏い光が宿った。まさかこのチリチリする気配は殺気だろうか。公爵令嬢としての気品と同時に殺気を浴びた俺は、不覚にもその温度差にめまいを覚えた。 「何故殿下は今になって私を王都へ戻そうとしているのかと聞いている」
更新:2021/4/5
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「アラベル・コーヌス公爵令嬢!ただ今より、君との婚約を一時凍結し、君の妹であるフェリシテ・コーヌス公爵令嬢と二重婚約することを宣言する!理由は言うまでもないだろう、君の言葉選びが妃としてふさわしくないからだ!」 なっ!? 「なんですってえええええええ!?」 思わず素が出てしまったことで殿下と妹だけでなく、興味深そうにしていた周囲までがギョッとして言葉を失った。ハッとした私は一度大きく深呼吸してから、もう一度公爵令嬢の仮面を着け直す。着け直しただけで、内心はぐちゃぐちゃだったけども。 そう、私ことアラベル・コーヌスは、喋る前に深呼吸をしないと敬語を話せない、実に癖のある性格の持ち主だったのだ。まさかこの性格が、婚約凍結以上の波乱を巻き起こすことになるなんて、まだこの時は想像だにしていなかったんだ。
更新:2021/12/2
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魔王を倒した勇者様に随行する騎士だった俺は、崩壊する魔王城から逃げる途中で大穴に落ちてしまった。 そこで俺は、魔王が真に護ろうとしていたもの…魔王の娘と出会ってしまった。 妻と息子を魔族に殺された俺は、目の前の赤ん坊を殺そうとするが…。 2/5 どうもまともに魔法や剣で戦闘しなさそうな気配なので、カテゴリをヒューマンドラマに変更させて頂きました。
更新:2021/2/9
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時が経つほどに、周囲の環境は様々な変化を迎えるものだ。高等部に上がった僕には新たな友人が出来たし、入学前には使えなかった魔法もいくつか使えるようになった。件のマリアンヌ公爵令嬢の勇名と、例のテンセイシャの求愛行動が猛威を奮っているらしいが、僕の周りは一見平和そのものだ。 だけど、変わらない部分もある。僕の場合、それは姉であるパメラ・クレマンティの舌禍だった。
更新:2021/7/14
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白馬に乗った王子様が迎えにやってくるなんて、使い古された物語だ。それでも子供の頃の私はそれを心から信じていた。 しかし15歳になるまでそんな夢を盲信し続けることは難しい。実際私も、周囲の容姿端麗なクラスメートに囲まれてても「誰が私の王子様かな」だなんて思う事はなくなっていた。 その代わり。 「はあ……今日もロイド様はかっこいいわね……あ、アルス様が挨拶されているわ!双子の第一王子と第二王子の邂逅……!?な、なんて神々しい光景なの……!?や、焼き付けなきゃ!脳と目にこの瞬間を!全身全霊を込めてぇぇ!」 私は自分の推しを、心の中と外で愛でるようになっていた。そう、王子様は待つものではない。しかし追って捕まるものでもない。 つまりは誰かさんの王子様を思う存分鑑賞し、愛でるのが最適解なのだ。
更新:2021/4/20
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