ここと言うには遠くて、あちらと呼ぶには近い。そんな日常の傍らにある、触れるか触れないかの竒しい話。僕が、私が、俺が、あたしが語る不思議で奇妙で素敵な話。話数自体は多めですが、全て1ページ完結かつ1話200~1200字程度の、あっさり読める掌編集です。お気軽にどうぞ。※現在、更新は不定期です。 「カクヨム」にても同時公開中。 また下記サイト「Kowabana」にて英訳していただいてもおります。 http://www.kowabana.net/2017/10/07/swaying-swaying/
更新:2024/4/13
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今にして思えば、あの夏の日に俺に起きたのは、全然大した出来事じゃない。生きるの死ぬのの話じゃないし、怪我のひとつもしやしない。 でも、それでも。 思い出せばひどく不快な心持ちになる。思い返せば心底不愉快な気持ちになる。 それはそんな記憶だった。 悪意の介在を感じずにはいられないアレを端的に言い表すなら、結局この言葉に落着する事になるだろう。 あの日から俺は、袋菓子が嫌いになった。
更新:2014/8/5
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『ニナ姐さん、助けて』 大学の後輩から届いたメールが事の始まりだった。救いを求められたあたしは、裏野ドリームランドへ駆けつける。だがかつての夢の国は、奇怪な噂とその裏に潜む実在の怪奇とに彩られた魔境と化していた。 「お客様を助けるのが俺の役目だ」 そう嘯くウサギの手を借りながら、あたしはアトラクションを彷徨い歩く。果たして、無事の生還は叶うのだろうか。 ※夏ホラー2017「裏野ドリームランド」の設定をお借りしています。 基本ホラーではありませんが、若干残酷な描写があります。
更新:2017/8/3
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クリスマスイヴ、前日。懊悩しつつもトレーニングに勤しむひとりの男が、ひとつの天啓を受けた。彼の名はサンタクロース。性夜と化した聖夜に鉄槌を叩き込むべく、今、聖人が日本の夜に舞い降りる。 「メリィィィィィ、クリスマス!」
更新:2014/12/23
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「中学の時はあいつ、凄かったんだぜ」 意識してか無意識にか、彼らは、そうして死体に鞭を打つ。 夢を喪失した「俺」が、もう一度はばたこうとする物語。 ※タイトルがアレですが、ホラーではありません。 ※本作は『【習作】描写力アップを目指そう企画』の第八回「はばたけ、君のはね企画」に参加させていただいたものへ、若干の修正を加えた作品です。該当規企画との重複投稿になります。 https://ncode.syosetu.com/n9981du/
更新:2021/5/20
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嘘をつかれて、裏切られて、暴力を受けて。 そうして逃げた先で彼女が出会ったのは、一匹の“猫”だった。初めて知る、自分より弱い存在だった。 「あたしがお前を助けてあげる。お前はあたしが守ってあげる。あたしがお前の親で、あたしはお前の味方だよ。あたしだけが、お前の味方なんだよ」 誓いはやがて彼女を縛り、元から歪な“猫”との関係を、更に歪めて歪ませていく。
更新:2016/8/1
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網棚の上に、それはいる。 人身事故の現場からかすめ取った戦利品を手に手に携え、そいつらは終電で、この終点駅へ帰ってくる。 これはそんな不気味な存在を、波長の合う折にだけ見る「私」の話。 「私」が、終点駅を利用しなくなるまでの、至極短い物語。
更新:2020/8/23
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丘崎左内により不遇の身に落ちた関又左衛門。それでも彼が面を伏せ、身を慎んで堪えたのは、妻の先行きを案じたればこそである。だが、その妻が死んだ。又左衛門が案じるものも、又左衛門を案じるものも世より失せた。斯くて関家の秘剣骨無しが、ぞろり鎌首をもたげる運びとなった。
更新:2014/11/2
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「堀兵馬を斬れ」。尾津誠吾に命じられたのは、かつて龍虎と並び称された剣友の暗殺だった。石虎と燕雀。それぞれの想念に基づくふたつの秘剣が、今相対する。アルファポリス第1回歴史・時代小説大賞、最終候補作。
更新:2014/4/24
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