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作: 木立 花音

咲夜。人の寿命が見える私と、来年までに死ぬ彼の話。

 加護咲夜(かごさくや)、高校一年生。  彼女には、不思議な能力があった。それは、他人の寿命が〝年数〟で見えること。彼女には大きな未練があった。それは、寿命一年である事を知りつつ見過ごしたことで、とある女性を救えなかったことだ。  咲夜は高校の入学式の朝、屋上から空を見上げる男子生徒の姿を見かける。なんとなく視界の隅に入った彼、今泉京(いまいずみきょう)の寿命は──〝一年〟だった。  先輩が来年までに死んでしまう運命を変えられた時、私が背負った罪の十字架も下りるのかな?  次々現れる寿命一年の人物を救いながら辿り着いた世界で、ついに咲夜は彼の死の間際に直面する。 「先輩──!」  伸ばしたその手は届くのか──。  偽善か──それとも贖罪か。死神の目の使い方。 ※アルファポリス主催、第三回ライト文芸大賞奨励賞受賞作品。 ※HJ小説大賞2020後期最終選考作品。 ※表紙用のイラストは、『SKIMA』を利用してmu様に、タイトルロゴは草食動物様に作って頂きました。 ※Part1の挿絵として、騰成様から頂いたファンアート。Part51の挿絵として、イトノコ様のフリーイラストを使わせて頂きました。

更新:2021/1/28

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作: 千楓

殴り書きの正三尺玉

 1949年3月下旬。終戦から4年の歳月が過ぎて、かつて長岡空襲で焼け野原となった街にも復興の波が押し寄せていた。  背が高くて兄貴分の勇(いさみ)、  色白小柄でお調子者の幸雄(ゆきお)、  東京出身で、元疎開児童のヒカリ──。  小学校の同級生だった三人は、戦争孤児になったあと、同じ蒲鉾工場に住み込みで働いていた。  15才になった今も、互いを心の拠り所として暮らしている。  ある日、三人に長岡の花火を見に行くチャンスが転がり込む。  慰霊の花火へ、出征して亡くなった兄や父、病死した妹、空襲で亡くなった親族への想いを重ねられたら──。  4ヶ月後の特別休暇を反故にされてたまるか、と仕事に精を出す三人。  しかし、運命の歯車は緩やかに軋み始め……。 【ミッドナイトチェイス 2021夏の陣】  街の修理屋との一騎討ち企画第3弾、  今回のテーマは『戦争花火』。  ふたりの書き手が同じテーマで短編小説に挑戦します。  ルールは3つ 「読み切り短篇」「共通テーマ」「真剣勝負」  ぜひ読み比べてみてください。  直接・間接問わず、時代も立場も問わず、戦争によって奪われた全ての命のご冥福をお祈り申し上げます。  慰霊の想いを言葉の正三尺玉に込めて。

更新:2021/8/15

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