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作:青野 瀬樹斗

俺の家に入り浸っている腐れ縁の美少女が、彼氏と別れたらいつも甘えて来る理由

──あの子に告白すれば誰でも付き合える。 ──彼氏や援交相手の家で寝泊まりしている。 咲里之 星夏(さりの せな) という美少女について尋ねると、必ずと言って良い程にそう返される。 その噂通り彼女は色んな男子から告白されては付き合い、程なくして別れるを繰り返している。 故に男子から好奇の、女子から軽蔑の眼差し受けても仕方ないだろう。 星夏がそこまでする理由は、いつか好きな人と幸せな恋をするためという、どこか夢見がちなある意味で女の子らしい憧れだと、荷科 康太郎(はすか こうたろう)だけは知っていた。 何せ星夏とは小学生の頃から同じクラスの腐れ縁だからだ。 中学生になると彼女は康太郎の住んでいる部屋に入り浸るようになった挙げ句、彼氏と別れた日には体を重ねる仲になっていた。 世間一般から見れば異常な関係を康太郎が受け入れている理由はただ一つ、星夏に対して秘かな想いを抱いているからだ。 しかし星夏はそれを知らない。 告白したら自分も他の男と同じと思った彼女が二度と部屋に来ないかもしれない……そう考えて気持ちを塞いでいるからだった。 そうして続いていた二人の関係は、康太郎がバイト先で女子から告白された時に変わり出していく。

更新:2023/12/1

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作:猫目少将

ちょっと従姉妹をセフレにしてみた

仕事で疲れ切った俺(26歳)が自宅でひとり寂しく晩酌してると、スマホが通知音を出した。いとこの女子高生からのトークじゃん。 「あたしのことセフレにしてよ」 なんだよこれ。思わずストロングチューハイ噴いたわ。 好きですとかならともかく、いきなりセフレとかなんだよ。 しかもお前、去年俺のアプローチ断ったばかりじゃんよ。どういうことよ。 「結菜、お前誤爆してるぞ」 「誤爆じゃないよ。洋介兄に言ってるんだよ」 「なお悪いわ」 「ねえいいでしょ」 「いいわけないだろ。俺のことフッたの覚えてないのかよ。つい最近なのに、もう忘れてんのか。結菜まだ18歳だろ」 「だから彼女にしてって言ってないじゃん。セフレだよ」 「そのほうが問題だろ。いとこ同士だぞ」 「あたし、洋介兄ならいいもん」 頭痛くなってきた。 「そもそもお前、北海道だろ。俺は東京、仕事で忙しい。織姫彦星みたいな年一セフレになるのかよ」 「いいねそれ。ロマンチック」 「よかないわ」 「マジレスするけど大丈夫だよ。近いから」 「どこがじゃ」 ピンポーン。 なんだよ出前まで誤爆かよ。何も頼んでないぞ。 ガチャ。 「えへーっ。来ちゃった」 てか、結菜が立ってるじゃん。 「お前、出前バイトやってるんか」 「はあ?」 「誤配達お断りだ」 「なに言ってんのよ。さっき教えたでしょ、近いって。……あっ。スマホでレスしたほうがいい?」 「どうでもいいわ、そんなん」 「んじゃあセフレがすることしよっ」 てか、勝手に入るな。勝手にくつろぐな。勝手に服脱ぐな。って、勝手に襲いかかってくんなーっ。 「洋介兄っ❤」(襲いかかりっ) 「のわーっ」(襲いかかられっ) ……どうしてこうなった。 そもそもアプローチを断ったお前がセフレ志願ってどういうことよ。 俺はなんとしてもこの謎を解くぞっ。 ってか、その前にエロ攻撃を防がんといかんわこれ。 26歳まで大事に――というかやむなく守ってきた俺の童貞、ついに力尽きる! ●登場人物 木戸洋介:主人公。中堅食品メーカー「日東ハム」世田谷研究所研究員。26歳。 伏見結菜:押しかけセフレ。女子高生。18歳。 西乗寺綾音:主人公の上司。日東ハム世田谷研究所主任。28歳。 岸田武:主人公の同期。同研究所研究員。26歳。 八尾菜々美:同研究所アシスタント(バイト)。東京農産業大学学生。20歳。

更新:2022/2/17

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