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作:名無幸

ニセモノ?ホンモノ?

「私、実は彼と付き合っているんです。」夕暮れの校舎裏で雪永 慧(ゆきなが けい)は、学園のアイドルと称される花丘 瑞音(はなおか みずね)から突然の告白を受ける。 慧が瑞音に事情を聞くと、瑞音はしつこく迫ってくるクラスメイトからこれ以上迫られないようにするため、「恋人関係を演じてほしい」と慧に頼む。 慧は最初戸惑ったものの、真剣な瑞音の願いに応えるため、偽物の恋人となることを承諾する。 その日を堺に慧の周辺はにわかに騒々しくなる。一目学園のアイドルのお相手となった男を見ようとする好機の目や生暖く見守る目、友人たちのからかうような視線、慧の存在を疎ましく思う者達の殺意(?)を受ける日々が幕を開ける。 そんな中、主人公に淡い思いを抱く仁科(にしな) さつき、主人公の幼馴染である龍崎 薫(りゅうざき かおる)は瑞音に主人公を渡しまいと慧へのアプローチを開始する。 瑞音は「偽物」と称しながら慧へ積極的なアプローチを行い、まるで本物の恋人同士が行うようなことも平気で行ってくる。慧はそんな瑞音のアプローチに困惑する。何故自分が偽物の恋人に選ばれたのだろうか?そんな疑問を抱きつつも、瑞音に振り回される「偽物の恋人関係」を続ける慧。 慧は瑞音に振り回される日々を送っていくうちに、ある思いが頭をもたげていた。「偽物」ではなく「本物」の恋人関係になりたい。しかし、瑞音が本当に自分との恋人関係を望むのだろうか?という思いから、なかなか一歩が踏み出せない。慧は「偽物」を卒業できるのか?

更新:2014/10/7

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