魔王城の最上階。 満面の笑みで喜び合う仲間を横目に見ながら、勇者は一人佇み、魔王の死体を睨みつけていた。 彼は徐に拳を握りしめると、魔王の死体に勢いよく振り下ろした。 ………魔王の死体には傷の一つもつかなかった。 仲間たちは勇者をじっと見つめた。 言葉を発する者は誰もいなかった。 反響する衝撃音だけが、いつまでも響いていた。 ーーーーそれでも、勇者は勇者であった。 ーーーーーーーーーー 勇者シリーズ第2弾、「普通の勇者に、僕はなりたかった。」を投稿しました。 同じ世界線のお話となっております。 気が向いたら見に行ってやって下さい。 アルファポリスにも同名義で投稿しています。
更新:2018/8/22
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