魔術。それは精霊と契約することで行使できる神秘。 かつて魔術師の世界で「神童」と呼ばれていた少年ミノル=フジサキは、自身の成長が打ち止めであることに気づき、ひっそりと魔術社会から姿を消した。 ミノルは相棒の精霊である狐娘ヤコと共に、自堕落な日々を過ごしていたが、ある日、一件の依頼が届いた。これを引き受けたミノルはイタリアの地へ旅立つ。しかし、そこで待っていた二人の現地協力者は――「神童」時代のミノルのファンだった。 居心地の悪さを感じるミノルだが、この依頼を機に人生が変わる。 長年燻ってたミノルの中には、少しずつ、着実に新たな力が実り始めていた。 精霊との絆――魔術師にとって最も重要であるその力が、ミノルは誰よりも強かった。 これは偽物の天才だった少年が、相棒と共に、今度こそ高みを目指す物語。
更新:2019/3/6
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