基本的な読感としては普通の転生物……なんですが、良くも悪くもさっぱりした作品が多いなろう作品の中でも、この作品はかなりこってり味です。
ストーリー展開もテンプレと見せかけて予想外の事態が頻出するので引き付けられます。
このテンプレの崩し方が本当に上手くて、読んでいて全く飽きません。
描写もしっかり刻み付けてくれるので、心に残る場面がいくつもあります。
何より好きなのは主人公ルーデウスの精神性が成長しつつも、一貫して「変態」であり続るという点です。
ルーデウスの家族や恋人を想う心の強さ。それでもやっぱり「変態」であるという奇妙な痛快さはこの作品ならではの楽しさだと思います。
登録:2021/7/23 18:17
更新:2021/7/23 18:17