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悪魔が怖い、深淵はそこにある

5.0
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 「乱歩のまなざし」に続く二作目なので、時系列・登場人物的にはこちらを後に読むのがおすすめです。ただ人物相関は複雑ではないので、先に読んでも問題はなさそう。


 「乱歩のまなざし」は文学物に見えて心理学重視のように感じたのですが、今作は心理学に見えて文学的です。

 心理学の実験風景を、「僕」と共に体感する感じなのですが、どんどん闇が深まって、狂喜乱舞する悪魔が見える、ゾッとする光景が文章により表現されており、とんでもないです。

 「乱歩のまなざし」の方は、”乱歩っぽい”、どことなく気味が悪いような?という感じの雰囲気が漂っていましたが、こちらは”正史っぽい”、人間が一番怖い、という雰囲気が漂っており。


 横溝正史の”悪魔が来りて笛を吹く”から「僕」は実験内容の着想を得るという話ですが、そちらの作品を読んでなくてもわかる内容です。

 悪魔を作る事は出来るか?という実験に、興味本位に付き合っている気分で読んでいたので、最後の数話は悶絶しました。



 名木橋、ありがとう!もうこの感想しかない。

 最悪になりかけた読後感から私を救ってくれてありがとう・・・!

 ほんと救世主。

MACK

登録:2021/8/4 06:12

更新:2021/8/4 06:12

こちらはMACKさんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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