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泉の乙女、青のロディーヌ

作品詳細
人も神も妖精も存在する世界。兄たちを探してその呪いを解くという運命に導かれ、泉の王国の娘ロディーヌは一人過酷な砂漠を渡り、瘴気の森を逃げ切り、旅の途中の美しい将軍オワインと出会う。 わずかな時間に激しく惹かれ合う二人。けれど長年の想いを叶えるためにロディーヌは別れを選択する。 しかしロディーヌの胸は塞ぐばかり。一方、オワインもパートナーである聖獣・黒豹のジュールや幼馴染の助言で一歩を踏み出す。求め合う二人の心の動き、決意とその先にあるものとは……。 彼女たちの屈折した過去の心境や苦難の時期。襲いかかる驚異の自然現象。疫病に災害に、生きることは簡単ではないけれど、それでも愛する人がいるならば……。家族の逸話や伝説も散りばめて、多くのことが結びついてやがて一つになっていく世界の醍醐味。 グリム童話「The Seven Ravens (七羽のからす)」をベースに作りました。

まるで詩のように謳われる物語

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

 綴られた文章の文字運びが個性的で、とにかく優雅です。

 そしてものすごく詩的。


 凄惨にも思える出来事も、悲しい出来事も、恋焦がれる情景も、全てがとにかく美しい。物語は骨太でしっかりしていて濃いというのに重くは感じず、1話1話に煌めく風景の情景が見えてしまうという。


 そして色の表現がとにかく素晴らしい。描き出される風景から、その色を感じます。とにかく主人公の醸し出す”青”が綺麗。


 かなりの文字数でボリュームもありますが、1話1話が描き出す場面がとにかく美しいので、物語を焦って追う事ではなく、この雰囲気に浸りながらゆっくり読み進めたい魅力があります。

MACKさん

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登録日:2021/8/6 15:40

こちらは MACKさん が読んだ当時の個人の感想です。
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12月25日、午前零時の領空権
一年のうち、たった一日にその人はやってくる……。 世界中、神出鬼没のあの御仁。 それに付き従うは屈強なトナカイ、そしてワケあり北風小僧! 夢を護るには力が要る。 今年も…子供達の夢とプレゼントを護りきれ! ※少しホラーです。 © 2021 Sukima Sangyo Corporation. All Rights Reserved.Hi

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重い内容を含むのに、そのすべてを吹き飛ばすパワー系

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 短編ですが、ものすごく色々な要素が詰め込まれています。  少年の過去が哀しく重い…。クリスマス+サンタクロースが幸せモチーフのように描かれるイメージは粉砕されました。  ただ、描かれている重い内容も、一緒に粉砕されるという。読後感がよく、とても痛快です。  とにかく、空中で繰り広げられる熱いバトルに刮目せよ!という内容でもあります。

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MACK

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 これは、一人の青年が一人の従者と共に、ただ奴隷屋を営むだけの物語だった。  その奴隷屋は、商品である奴隷に清潔な空間を与えていた。きちんとした食事や風呂の提供。温かいベッド。趣味の許可。地下での閉鎖的な管理という点を除けば、世間では蔑まれるのが常識な存在に対し、なんとも寛容であった。  しかし青年にとって、奴隷はどこまでも〝商品〟でしかなかった。  過ごしやすい環境は、あくまでも品質を維持するため。奴隷とはいえ、汚くて健康に害のありそうなモノを欲しがるだろうかと疑問を抱いたから。  お客に購入してもらうために、常に商品を良い状態で保つのはお店として当然だ。その当然を、この奴隷屋でも実践しているに過ぎない。  なのでもし、商品が売れないと見切りをつけた場合は……。  青年の名前はシリウス。従者の名前はライファット。  彼らの毎日に、特別人に話せるような驚きや興奮はない。それは日々を過ごす上で、多くのことを望まないがゆえの平穏で、これからもずっとそのつもりだった。  これは、そんな物語だった。  ―――――  ※ 一話完結形式です。  ※ 物語の時系列はバラバラです。

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善や悪というカテゴリを持たない主人公の物語

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 作品タイトルからわかる通り、主人公は奴隷屋。奴隷を売買するという商売をしている青年シリウス。その相棒ともいえるライファットと共に過ごす日常や、過去の出来事のエピソードが綴られた物語です。  奴隷の売買をする奴なんて、ろくでもないのではと思いきや、彼は善人でも悪人でもないです。  奴隷の生活環境を良くしてこそ商品としての価値は高まり、客ともwinwinという理念で、奴隷を商品として丁寧に扱うし、銃や剣に名前を付けて大切にする。物と人に対するベクトルが同じなのかな?という部分も。  「身内」と呼べる相手以外に対しては、物であっても人であっても、大事にすべきものは大事にするし、いらなくなったら捨てるというクールでドライとも言える部分もあり、こういう性格の主人公であることが、とにかく他に類を見ない気がします。  だからといってどっちつかずという訳でもなく、中庸というわけでもない。掴みどころがあるような、ないような。でも裏表がない、なんとも気持ちの良いキャラクターといった感じで。このシリウスという男を知るためだけでも、読む価値あり。  ライファットとのバディ感あるやり取りも小気味よいです。  日常といっても、事件が皆無なわけではなく、ほんわかするものから手に汗握るような色々なエピソードがあり、その物語ごとにキャラと世界観が深まっていき、気付けば最新話を心待ちにしてしまうという作品です。

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MACK

カクヨム ミステリー 10万文字以下
乱歩のまなざし
卒業論文のテーマ決めが迫ってきた文学部国文学専攻の「私」は、「実験台になってくれませんか? 時給一万二千円」という破格のアルバイトに応募したことで心理学部の名木橋と知り合う。オレサマでワガママな名木橋に翻弄されながらも、「私」は自分が幼い頃からミステリーに慣れ親しんできたこと、中でも江戸川乱歩の『怪人二十面相』シリーズに親しんできたことを自覚する。すると名木橋が、「乱歩をテーマに卒業研究をすればいいじゃないか」と言ってきて……?  ※ 当サイトに載せられている文章の著作権は全て飯田太朗に属します。

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乱歩を読んでなくても大丈夫

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

 タイトルにもあったので、乱歩作品を読んでいないとわからないかもという不安がありましたが、未読でも全く問題なし!という事を、まず。  もしそれを気にして読んでいない方がいらっしゃったら、ご安心下さい。私は少年探偵団のシリーズしか読んでないけど、大丈夫でした。  「私」視点の、「私」の物語。  女子大生の、リアリティある心情と、学生生活、人間関係。  ジャンルはミステリーになっているけど、人間ドラマに感じられました。「私」のドラマ。    文学の話かと思いきや、心理学についての内容が濃密で、読み終えると色々な知見が得られている点も一読をお勧めできる部分ですが、これら一見、難しそうで尻込みしてしまう要素に見えて、それが面白さに転換されているという。  作者の文体、構成、表現が秀逸。馴染のない理論や用語がわかる、すらすらと。  最初は軽く読もうと思って、まず各話の最初の二行、最後の二行だけを見たのですが、その間が読みたくて仕方なくなりまして。  全部読みたい。    この引力をどう表現したらいいのか。  難しそうで、自分に合わないかも?と思われるなら、まず私と同様に最初と最後の二行を読んでみて欲しいです。間違いなく、全文読みたくなります。 「私」のキャラも、准教授の名木橋のキャラも、とても印象と記憶に残る人物像で、各話でいろいろと、心揺さぶられます。最初に人間ドラマと書きましたが、強いてミステリー感を感じたのは名木橋という人物ですね。カッコイイけど、存在が何気に謎めいているというか……。  熱く感想を語れる要素が多いので、この作品レビューを書く人は、自然と長文になる点でも、色々とお察しください。

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