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カリブの島々で生きる登場人物たちが愛おしくなる一作

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猥雑としているけれど賑やかで、街も人も輝いていて、裏では時に硝煙と血の臭いが漂う。そんな熱気に溢れるカリブの街を舞台に展開されるヒューマンドラマ。


幕間に挟まれているコラム(ぜひ読んでほしい)からも窺える通り、カリブ周辺地域の世情や文化についての知識が確かなものなので、カリブの風が運んでくるだろう空気を、全身に感じられました。


そこで生きている登場人物たちが、とにかく素敵。常にスポットライトを浴びて堂々と咲き誇っている主役、マカレーナ。彼女のカッコよさ、情の深さからくる挙動に一瞬で魅了された後は、そのまま周囲の人物にもどんどん魅了されてしまいます。酸っぱさも苦さも含んだ恋模様や、彼女たちのすぐ傍で巻き起こるカルテルの抗争からも目が離せません。


舞台良し、キャラ良し、ストーリー良しの三拍子が揃った作品です。ぜひお読みください!

葉霜雁景

登録:2021/8/14 10:51

更新:2021/8/14 10:51

こちらは葉霜雁景さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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葉霜雁景