『新島 葉月』それが彼女の記憶であり、自分という存在を確立する唯一の持ち物。
葉月の存在だけでなく、彼女が気が付いた霧に包まれた見覚えのない街の存在が、より一層あやふやさと言い様のない不安を煽ってきます。
そしてこの物語のを知る上で『理由』『願望』『真実』この三つの道を進む必要があります。その先に見え、知ることになる現実を見てあなたはどう思うでしょうか?
きっと色々な答えがあると思います。でも、なにが正解なのかなんてないのでしょう。
新島葉月の真実を、選択を最後まで見届けて欲しいです。
☆ ☆ ☆
深い霧の中をさ迷う不安な感じが、綺麗にまとまった文章が鮮明に伝えてくれるので、新島葉月の視点で見ているような感覚で読めると思います。
霧が晴れていき真実に近づく感じがドキドキさせてくれ、続きが気になり一気に読んでしまいました。
文字数も七千字未満で読みやすい量ですが、読みごたえはあると思います。
読み終えたときに色々と考えさせられました。あまり書くとネタバレになってしまうので、是非読んでこの物語の結末を見ていただきたいです!
登録:2021/8/27 23:06
更新:2021/8/27 23:05