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クラブアップルの木陰で

作品詳細
過去の出来事を引きずるミリーはリンゴの季節に叔母の家を訪ねる。ところが思わぬハプニングでお茶会は中止、一人散歩日に。そこで出会ったドリューに心を開いていくミリー。 美味しいアップルパイは焼けるのか、ミリーはまた笑顔を取り戻せるのか。 イギリス生活のあれこれをベースに作りました。 橘紀里さんの第一回アップルパイ(恋愛)文学大賞参加作品です。 文体ロゴーン診断結果 1松たか子 2阿刀田高 3小林多喜二

イギリスの庭園の風景が見える、小さなリンゴと恋のおはなし

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 文章で風景が見えたり風を感じる事が稀にありますが、こちらの作品はまさに文字を読んでるはずなのに映像が広がる系でした。

 どういう風景が広がるというと、有名なところだとターシャの庭といった感じでしょうか。花が溢れるどこか懐かしい空気感と、素朴な雰囲気に親しみを感じる緑の世界。


 主人公ミリ―。彼女は田舎に移り住んだ叔母の家でのお茶会がお気に入り。育ちが良く性格も良い都会の普通の女の子ですが、彼女は過去の出来事から本当の自分を隠しがち。黒ずくめで眼鏡で顔を隠していて、その姿はこの風景で浮いてるかもしれない。


 そんな彼女が散歩道を誤った事をきっかけに出会う人。

 彼は正直でまっすぐで彼女をどんどん変えていってくれます。この風景に彼女は溶け込んでいけるのか。本当の自分を取り戻せるのか。


 その過程が本当に素晴らしい短編。

 酸っぱい姫りんごも、恋の甘さと組み合わせれば、という素敵な物語です。

MACKさん

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登録日:2021/9/3 20:52

こちらは MACKさん が読んだ当時の個人の感想です。
詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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MACKさんの他のレビュー
カクヨム ファンタジー 2万文字以下
12月25日、午前零時の領空権
一年のうち、たった一日にその人はやってくる……。 世界中、神出鬼没のあの御仁。 それに付き従うは屈強なトナカイ、そしてワケあり北風小僧! 夢を護るには力が要る。 今年も…子供達の夢とプレゼントを護りきれ! ※少しホラーです。 © 2021 Sukima Sangyo Corporation. All Rights Reserved.Hi

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重い内容を含むのに、そのすべてを吹き飛ばすパワー系

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

 短編ですが、ものすごく色々な要素が詰め込まれています。  少年の過去が哀しく重い…。クリスマス+サンタクロースが幸せモチーフのように描かれるイメージは粉砕されました。  ただ、描かれている重い内容も、一緒に粉砕されるという。読後感がよく、とても痛快です。  とにかく、空中で繰り広げられる熱いバトルに刮目せよ!という内容でもあります。

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MACK

カクヨム ファンタジー 10万文字以上
奴隷屋の日常
 これは、一人の青年が一人の従者と共に、ただ奴隷屋を営むだけの物語だった。  その奴隷屋は、商品である奴隷に清潔な空間を与えていた。きちんとした食事や風呂の提供。温かいベッド。趣味の許可。地下での閉鎖的な管理という点を除けば、世間では蔑まれるのが常識な存在に対し、なんとも寛容であった。  しかし青年にとって、奴隷はどこまでも〝商品〟でしかなかった。  過ごしやすい環境は、あくまでも品質を維持するため。奴隷とはいえ、汚くて健康に害のありそうなモノを欲しがるだろうかと疑問を抱いたから。  お客に購入してもらうために、常に商品を良い状態で保つのはお店として当然だ。その当然を、この奴隷屋でも実践しているに過ぎない。  なのでもし、商品が売れないと見切りをつけた場合は……。  青年の名前はシリウス。従者の名前はライファット。  彼らの毎日に、特別人に話せるような驚きや興奮はない。それは日々を過ごす上で、多くのことを望まないがゆえの平穏で、これからもずっとそのつもりだった。  これは、そんな物語だった。  ―――――  ※ 一話完結形式です。  ※ 物語の時系列はバラバラです。

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善や悪というカテゴリを持たない主人公の物語

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

 作品タイトルからわかる通り、主人公は奴隷屋。奴隷を売買するという商売をしている青年シリウス。その相棒ともいえるライファットと共に過ごす日常や、過去の出来事のエピソードが綴られた物語です。  奴隷の売買をする奴なんて、ろくでもないのではと思いきや、彼は善人でも悪人でもないです。  奴隷の生活環境を良くしてこそ商品としての価値は高まり、客ともwinwinという理念で、奴隷を商品として丁寧に扱うし、銃や剣に名前を付けて大切にする。物と人に対するベクトルが同じなのかな?という部分も。  「身内」と呼べる相手以外に対しては、物であっても人であっても、大事にすべきものは大事にするし、いらなくなったら捨てるというクールでドライとも言える部分もあり、こういう性格の主人公であることが、とにかく他に類を見ない気がします。  だからといってどっちつかずという訳でもなく、中庸というわけでもない。掴みどころがあるような、ないような。でも裏表がない、なんとも気持ちの良いキャラクターといった感じで。このシリウスという男を知るためだけでも、読む価値あり。  ライファットとのバディ感あるやり取りも小気味よいです。  日常といっても、事件が皆無なわけではなく、ほんわかするものから手に汗握るような色々なエピソードがあり、その物語ごとにキャラと世界観が深まっていき、気付けば最新話を心待ちにしてしまうという作品です。

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MACK

カクヨム ミステリー 10万文字以下
乱歩のまなざし
卒業論文のテーマ決めが迫ってきた文学部国文学専攻の「私」は、「実験台になってくれませんか? 時給一万二千円」という破格のアルバイトに応募したことで心理学部の名木橋と知り合う。オレサマでワガママな名木橋に翻弄されながらも、「私」は自分が幼い頃からミステリーに慣れ親しんできたこと、中でも江戸川乱歩の『怪人二十面相』シリーズに親しんできたことを自覚する。すると名木橋が、「乱歩をテーマに卒業研究をすればいいじゃないか」と言ってきて……?  ※ 当サイトに載せられている文章の著作権は全て飯田太朗に属します。

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乱歩を読んでなくても大丈夫

point_star point_star point_star point_star point_star 5.0

 タイトルにもあったので、乱歩作品を読んでいないとわからないかもという不安がありましたが、未読でも全く問題なし!という事を、まず。  もしそれを気にして読んでいない方がいらっしゃったら、ご安心下さい。私は少年探偵団のシリーズしか読んでないけど、大丈夫でした。  「私」視点の、「私」の物語。  女子大生の、リアリティある心情と、学生生活、人間関係。  ジャンルはミステリーになっているけど、人間ドラマに感じられました。「私」のドラマ。    文学の話かと思いきや、心理学についての内容が濃密で、読み終えると色々な知見が得られている点も一読をお勧めできる部分ですが、これら一見、難しそうで尻込みしてしまう要素に見えて、それが面白さに転換されているという。  作者の文体、構成、表現が秀逸。馴染のない理論や用語がわかる、すらすらと。  最初は軽く読もうと思って、まず各話の最初の二行、最後の二行だけを見たのですが、その間が読みたくて仕方なくなりまして。  全部読みたい。    この引力をどう表現したらいいのか。  難しそうで、自分に合わないかも?と思われるなら、まず私と同様に最初と最後の二行を読んでみて欲しいです。間違いなく、全文読みたくなります。 「私」のキャラも、准教授の名木橋のキャラも、とても印象と記憶に残る人物像で、各話でいろいろと、心揺さぶられます。最初に人間ドラマと書きましたが、強いてミステリー感を感じたのは名木橋という人物ですね。カッコイイけど、存在が何気に謎めいているというか……。  熱く感想を語れる要素が多いので、この作品レビューを書く人は、自然と長文になる点でも、色々とお察しください。

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