主人公晶子の概略を知ると、人によって好き嫌いが別れてしまうのかなとは思うのですが、私は彼女の事がとても好きになりました。
晶子は愛とか恋という形の意識を他者にもてないタイプで、でも性欲はあるからとセフレを作っちゃう。こういう人とそりが合わない人もいるとは思うのですが、彼女はすごく小ざっぱりしていて、サバサバしているというのでしょうか。
友人にも恵まれているし、表裏がなく、人との関係解消の後も引きずらない。人の物に手を出す事もなければ(相手が隠していた事故はあっても)、あとくされもなく、とにかく自由。人を傷つけない自由さ。とにかく相手に対して執着心がない。軽いといえば軽いのだけど、悪い意味ではなく、割り切っていて軽やかと言った方がふさわしい感じの子です。
そんな彼女を見ていると、恋愛って何だろうと。会いたい、いつまでも傍にいたいと願う満たされない心を恋というと辞書にはあるけれども。そういう感情を持つ事は果たして必須なのだろうかという。
彼女自身もいつか自分も人を好きになったりするのかな、と思いながらもそんな相手はずっと現れずにいて。
諦めともまた違う着地点。現代ドラマというジャンルに相応しい作品です。
登録:2021/10/7 21:46
更新:2021/10/7 21:44