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絡まる「いと」が解けて、新たな未来の絆へと。

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 水晶木の精霊の庇護を離れ、自らの国を治めることで前を向き始めたラザフォード。その国で、騎士として成長していたカートには、前作で負ったとある運命が容赦無く彼を絡め取ろうと襲いかかります。


 いくつもの絡まる運命の糸。


 大切に思うからこそ、その運命の前にもがき、混乱してカートを傷つけてしまったピア。どうしようもなく彼の前から逃げ出したカートを救ったのは、何とあの男で——。


 前作で一応の解決を見たかに思えたカートの瞳の秘密と、隣国ドアナとの抗争を大きな軸として物語は進みます。

 悩み苦しみながらも成長し、やがて色々な想いを抱え、答えを見出していく彼らの姿に、思わず涙が溢れてしまいました。


 シリーズ最終作とのことで、全ての因果と因縁をひとつの未来へと織り上げていく見事なエピローグ。


 彼らと会えなくなってしまうのが本当に寂しいと感じてしまう、素晴らしい物語でした。

橘 紀里

登録:2021/10/11 22:44

更新:2021/10/11 22:44

こちらは橘 紀里さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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橘 紀里