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時空の旅人~Memory~

作品詳細
フォンテッド卿率いるルーチェとの戦いから数か月。 17歳の誕生日を迎えたアーサーの元へ、彼が兄同然に慕うフランシスの姿が。 フランシスとの再会を喜ぶアーサーだったが、同じ頃時空では再び異変が起きていた。 新たな力を得たアーサーは、再び仲間たちとともに旅へ出る。 本作は「時空の旅人」シリーズ第2弾に当たる物語。 ※「時空の旅人」シリーズ第1弾はこちら →『時の旅人~CROWN~』( https://kakuyomu.jp/works/1177354054888654712 ) ※第1弾が未読の方でもお楽しみいただけるよう、登場人物の説明を巻末に入れています。

時間を超えて旅する者どもの選んだ結末とは────?!

5.0
1

【前回の事件の簡単な説明】

物語の舞台は1889年の霧の国。

主人公のアーサーは、懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる16歳の少年である。


主人公は迷いの森でオオカミに襲われそうなところを助けてくれた人物を兄ように慕っていた。その彼が誘拐されたことにより始まっていく。主人公は彼をどうしても助けたかった。しかしその為の手掛かりは少ない。手がかりを探すため、主人公はある場所へ向かうことととなる。その道中でストーンの欠片を持つ占い師に出逢う。

ストーンは特別な能力を持ち、持っているものによりその能力は異なる。主人公はこの事件を追う中で、事件の黒幕が今から百年以上前に活躍した錬金術師、フォンテッド卿であることを突き止めるのであった。

「ルーチェ」とはギルド名


補足【前作からの主要な登場人物】

主人公:アーサー

主人公が兄のように慕っている風の国の王子:フランシス

風の国の王女:マリア

風の国の王子たちに遣える:リン・ユー

主人公が前回の旅で出逢ったタロット占い師:シャルロット


【簡単なあらすじ】

ジャンル:異世界ファンタジー

恐らく1890年の霧の国で懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」と呼ばれる少年が17歳の誕生日を迎えた。彼は誕生日に来てくれた兄のように慕う相手と、ある人物の元へ訪れる。するとそこで前回の事件が発端となり時空に歪みが生じてしまったことを知る。時空間の乱れを修復するために主人公は再び旅立つのだった。


【物語の始まりは】

ある人物が夢を見て起き上がるところから始まる。

その後本編へ。主人公は懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る「時の民」である。主人公の17歳の誕生日、彼はある人物を待ちわびていた。それは前回の物語にも登場した、兄のように慕っている相手、フランシスであった。17歳はどうやら主人公にとって特別な年齢らしい。今度の旅ではどんなことが起こるのであろうか?


【舞台や世界観、方向性(箇条書き)】

「時の民」という懐中時計を使って過去や未来を行き来することの出来る一族の存在する世界。ヨーロッパの某国を思い起こさせる舞台である。

霧の国と言えば、あの国が思い起こされるので、モデルとなっているのだろうと思う。他には風の国、火の国、水の国などが存在する。


【主人公と登場人物について】

17歳になった時の民である主人公は新たな力を手に入れるが、フランシスは逆に力を悪用されない為に力を返すのこととなる。しかし、二人は共に旅立つこととなる。冒頭の人物は前作にも登場した人物。前回は彼の詳しい身の上について語られることはなかったが、今回の中心人物は彼のようである。彼は意外な経歴の持ち主であり、今回のカギを握る人物でもあったのだ。


【物語について】

前回の事件”フランシスの懐中時計を使って歴史を変えた”ことがもとで”時空間に歪みが生じてしまった”ことが今回の旅の発端となる。主人公たちは時空間の乱れを直すために旅立つのだ。前回の事件やそこで出会った人物については簡易にしか説明されていないため、詳しく知るためには前作を読む必要があるかもしれない。今回の旅で事件解決のために旅立つのは、主人公と風の国の王子たちに遣えるリン・ユー。そして旅の途中で出逢った、タロット占い師の

シャルロット。果たして彼らは無事に時空の歪みを修復することはできるのだろうか?


【良い点(箇条書き)】

・前回の物語を活かしている。

・歴史を改変するには、当然通らなくてはならない道がある。変えられたからこその未来も当然そこにはある。良い選択だけがある物語ではない。

・前作で謎のまま終わっていた部分をメインに持ってきたところが面白い。

・一つの物語があり、それに被せるように新しいルートが起こるスタイルというのは興味深い。(玉についてなど)

・単なる続きではなく、前作を掘り下げたような形になっているのも良いと思う。

・歪みを直すことで未来がどう変わるのか? ハラハラする物語でもある。


【備考(補足)】事件前夜までの拝読

【見どころ】

やはり前作を知っている方が楽しめる物語であると感じる。時空の歪を直す旅には3人で行くことになるのだが、それぞれに役割がある印象。この物語では、前作では分らなかったことも明かされていく。その中には、主人公が気づいていなかった時計についてのことも含まれる。分からなかったことが明かされて、なるほどとなる部分が一番の見どころであると感じた。

旅の中で、時空の歪を直すためには究極の選択もしなければならないことも明かされていく。彼らは果たしてどんな選択をするのだろうか? 

是非あなたの目で、この物語の結末を確かめてみてくださいね。お奨めです。

crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師さん

登録日:2021/10/25 06:01

更新日:2021/10/25 06:01

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こちらはcrazy'[email protected]レビュー&作品紹介師さん が読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師さんの他のレビュー

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crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師

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5.0
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crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師

今日のソライロ~死の都 青空の下でまた君と笑い合えたら

ゾンビと戦うことを通して深まる友情と、主人公の成長を描いた物語。

【簡単なあらすじ】 ジャンル:現代ファンタジー 主人公の少女は、時代を超えた人物を含めた幼馴染みたち達と、平和な日常を過ごしていた。しかしある日、彼女たちはゾンビらしき人物に襲われたのである。このことを皮切りに、変化していく世界と日常。果たして彼らは日常を取り戻すことができるのであろうか? 【物語の始まりは】 主人公がゾンビに襲われそうになっているところから始まっていく。そんな主人公の絶体絶命の危機から救ってくれたのは、なんと義経であった。彼らは果たして生き残ることができるのだろうか? 【舞台や世界観、方向性】 ある日、主人公がゾンビに襲われるところから展開されていく。 100年後の未来から来た人物曰く”ゾンビが発生した原因は未来から来た軍の生物兵器の実験だった”(あらすじより) 群像劇。主人公、明日美以外の視点からも語られていく。 【主人公と登場人物について】 登場人物の多めな物語。 恐らく4人の幼馴染みと、歴史的人物。(彼らも10年以上の付き合いのようだ) 義経はとても有名な人物であるが、”竹崎 季長(たけさき/たけざき すえなが)は、鎌倉時代中期の武士。鎌倉幕府御家人。元寇における自身の戦いを描かせた『蒙古襲来絵詞』で知られる。”(Wikipedia調べ) あらすじに出てくる人物以外にも有名な歴史的人物が登場する。 【物語について】 主人公には現代人の他に歴史的に有名な人物が友人にいるようだ。彼らはアクシデントにより過去と現在を行ったり来たりできるようになったようである。 本編に入ると日常や、ゾンビと出逢った経緯について語られていく。 ゾンビが発生した経緯については、未来の少女視点から明かされる。彼女が100年前にタイムスリップしたのは、あと100日で人類が滅亡してしまうことを知ったから。もし滅亡してしまえば、今の自分たちも消滅してしまう。100年前に彼らを救うことが今の自分たちを守ることにもつながる。かくして彼女は叔父から大量の武器をもらい令和へと飛んだのである。 その後、異変の起きた現代では主人公が”様子を見に行く”と言い出し、他の幼馴染みたちも口々について行くと言い出す。最終的にみんなでぞろぞろと様子を見に行くことに。すると外は昼間なのに暗く、腐敗臭が漂っていた。 【良い点(箇条書き)】 ・発想とは自由であり、他人の想像力を大きく超えるためには、何物にもとらわれず発想することが大切であることを学ばされた作品。 ・過去に行ったり、未来に行ったりする話は多く見たことがあるが、過去からも未来からも人がやって来て、しかも彼らの目的が違うという物語は珍しいのではないだろうか? (過去からやって来た人物を、未来の人間が阻止するという方向性の物語ならば、見たことがあるが) ・幼馴染みたちの仲の良さが伝わって来る。 ・俗にいうパニックものではあるが、混沌とした様子や乱雑した様子(人々が個々に行動する様子)が巧く描かれている。 【備考(補足)】9話まで拝読 【見どころ】 スピード感のある物語。怒涛の勢いで進んでいく印象。ただゾンビと戦うだけではなく、幼馴染みたちとの関係についても掘り下げられている。時には笑い合い、喧嘩し、すれ違ったりしながら主人公の少女は心身共に成長していく。 どんなに頑張っても、認められないというのは辛いものだ。それが仲の良い間柄や、親であればなおさら。主人公は、自分自身に嫌悪している場面が多数見受けられ、成長期なのだなと感じられる葛藤なども描かれている。 人に怒られるというのは、とても怖いことだと思う。自分が相手に好意を持っているならなおさら。その事が原因で嫌われてしまったと感じることもあるだろう。しかし人というのは、そう簡単に他人を嫌ったりしないものであるし、心配しなければ本気で怒ったりもしないものである。 主人公はいろんなことを学びながら、助け合い、混沌とした世界を救っていくのではないか? と感じた。この物語はゾンビとの戦いを通して主人公が成長していく、友情物語なのではないだろうか? 果たして彼らはこの世界を救うことができるのだろうか?  あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか? お奨めです。

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crazy'[email protected]レビュー&作品紹介師

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