アダムとかエバとか禁断の実とかのいろいろと、そこに関わる〝イシャーの娘〟のお話。
ものすごく有名な聖典の、パロディあるいはオマージュもしくはパスティーシュ的なお話です。こういうのはなんて呼ぶのでしょう? こういうのも二次創作という呼び方でいいんでしょうか。
お恥ずかしながら原典をほとんど知らず、またそんな人間が自分なりの解釈であれこれ言うのは相応しくない題材だと思うので、内容については触れません。
読みやすく綺麗な文章が魅力的でした。淡々と、どこか突き放したような文章の、でもそこから想起される情景の豊かさ。何が起こっているのか想像しやすいというか、文字を読む面でも脳内で再構築する段においても、なにひとつひっかかるところがない。絵面のインパクトや設定の強力さなどで惹きつけるのとは違う、この自然な乗せ方が心地良かったです。
登録:2021/11/4 17:31
更新:2021/11/4 17:31