転生した女の子が島の独自文化になんとか馴染みつつ、知識チートできないことに悩みつつも日常を送っていたら、何故かあれこれ巻き込まれていくお話です。
主人公は異国の血が混じっている為、偏見でみられたりもしますが、それ故に一般の魔術師と違う不思議な力もあったりして、独自の世界観がしっかり根付いていてとても面白いです。
裕福な商家にうまれたのに、いつのまにか貴族の侍女、学生、さらに高位貴族の侍女でついに最新話では貴族の娘にまでなってしまいます。深い世界観を少しずつ紐解いていくような文章力はぐいぐい引き込まれていきます。
主人公は事なかれ主事の流され系なので、理不尽な目に会ってもほぼ怒りをあらわにしないのでいらいらすることすらあります。ですがそれも前世の抑圧された生活が元だったりして、主人公の確かな個性なので諦めるしかありません。それでもぬるっと手を尽くしてなんとかうまくやっていく主人公に応援したくなり、いらいらしながらもついつい読んでしまいます。
いらいらするのも、それだけ物語に引き込まれてしまうからと言うのもあり、現在すでに相当の分量がありますが一気に読んでしまいました。
基本的に優しくてみんな幸せになれたらいいな。と言うぽわんとした性格の主人公なので、誰かの為に危険な目にあったり、人をかばったりしてはらはらしっぱなしです。段々そんな主人公にもなれて、とにかく幸せになってくれ! と願うばかりです。
最初からずっと続く深く世界にしみ込んでいるような陰謀がうごめき、一人一人の端役までしっかり個性があり気が付いたら目が離せなくなっています。
刺繍などの衣類や料理などの物づくり要素もあり、何年もかけてじっくり進んでいくところとか、本好きの下剋上とかが好きな人にはおすすめです。
連載中なので星四にしておきます。
登録:2021/11/7 15:31
更新:2021/11/7 15:15