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@オノログ

暖かい家庭、暖かい夫婦

5.0
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読み始めるとすぐに18世紀のドイツへ連れていかれたような気持ちになる。

待降節、石の冷たさや吐く息の白さ、静かに降臨を待つ街の静かな興奮。

その反対に台所では賑やかに女たちが料理をつくる。白い湯気が暖かい。

市場で大量の買い物をしている女性がいる。バッハの妻アンナである。

わたしは彼女から不安を打ち明けられ、一緒にご主人の様子を心配し、彼女と一緒に喜んだ。

読者をそんな気持ちにさせる作者さまは、アンナを自分の身内のようによく理解されているのでしょう。

バッハとアンナがまるで傍にいるようでした。

芳醇な作品をありがとうございました。

しのき美緒@BEKKO BOOKS

登録:2021/12/16 19:31

更新:2021/12/16 19:30

こちらはしのき美緒@BEKKO BOOKSさんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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しのき美緒@BEKKO BOOKS