死に瀕し、気がつくと高校生に戻っていた主人公は幼馴染に告白し、振られた。
それは走馬灯ではなく実際に過去に戻っていたのだ。
2周目の人生を無気力に生きる主人公は、垢抜けた美少女・那月未来が、屋上の手すりを乗り越えているのを見る。
かつて彼女に対するいじめに加担していた主人公は、彼女に謝罪し、自らの覚悟を口にする。
「俺は一人じゃ死ねない腰抜けだけど……約束する」
「お前が死ぬときは、俺も一緒に死んでやる」
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本作品は「タイムリープによって少女を救う話」です。
しかし、本作品には恋愛から人間ドラマ、サスペンス要素まで多分に含まれております。
登場人物それぞれの設定や、感情の動きのような心理描写が丁寧に描かれ、まるで息づかいまで聞こえてくるようです。
伏線回収の鮮やかさは然る事ながら、主要登場人物への悪感情が残らないような構成となっている点も素晴らしい。
なろうに有りがちなタイトルで敬遠したくなる人は、ぜひ本作のあらすじに書かれている『原題』を確認してみてはいかがでしょう。
読みたくなってきませんか?
登録:2022/1/24 22:25
更新:2022/3/28 00:19