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人は人を想う。それが、滅びた世界でも。

どこまでも荒れ果て、崩壊した世界。

しかしそれが当然であるかのように、屈託なく、天真爛漫に生きる少女、シーカ。

その少女を何よりも大切に守り続ける|兵器《兵士》ゾルタン。


死と瓦礫が埋め尽くされた街。

朽ち果て、笑い声が消えた遊園地。

聴く者が居ないままに音楽を吐き出し続けるミュージカルロボット。

そして、遊弋するかつての兵器達。


我々からすれば非日常的な毎日が、彼らにとっての日常。

この日常を兵士であり、兵器であるゾルタンと、少女シーカが

お互いを思いやり、支え合い、寄り添いながら、逞しく生き抜いていく。



なぜ、ゾルタンは少女を守り続けるのか。

彼らが目指す場所に、何があるのか。

そこに辿り着いたら、何が変わるのか。


そして少女シーカは何故、終焉した世界まで生き延びられたのか。


二人の日常が描かれたこの作品を読了して数ヵ月が経つが

この物語がいつまでも心から離れない。


二人の様子から、眼を離せなかった。


無機質で冷たい灰色の世界と、彼らが織りなす儚くも優しい色彩が

強烈なコントラストになって、心に焼き付いているのだと思う。


是非あなたも、二人の行く末を見て欲しい。

防衛太郎

登録:2022/2/16 01:05

更新:2022/2/16 01:05

こちらは防衛太郎さんが読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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快傑令嬢

文字に載せて伝わる圧倒的映像。

 まるで文字で創られたVRゴーグル。 それがこの作品を読み進めた感想です。  文字を追い、イメージを膨らませ、どんな世界かを頭で想像しながら、我々読み手は物語を「読む」 普通は、そんな感じ。  でも、この作品は違いました。作品を読ませるのでもなく、見せるのでもない。  街並みが、石畳に敷かれた軌道が、そこで往来する人々が、緻密に描かれた世界が、全くストレスなく脳に直接的に流れ込む事にただただ驚きました。  映像化された場面が勝手に頭に描かれる感覚は、マジかよ、と笑ってしまうほどです。  一話目を読み終える頃、私は【作品を読む】のではなく、この世界にあっという間に招致されていた錯覚に陥りました。  街の構造、規模、人口数、交通インフラから、屋台や市場の様子や、その世界の人々の暮らしといったマクロな観点から、ランプの中で立ち上る青白い光、登場人物たちの揺れ動く感情の機微といったミクロな観点まで、実に多彩な視点で余すところなく、精細に映像化され伝わってきます。  作中で眼に見えるそうした僅かな一片の裏には、膨大で精密に設計されたバックボーンの存在をありありと感じながらも、それを読み手に負荷をかけることなく伝えてくる表現力は、眼に見えざる作者がそっと手を引いて世界を案内してくれている気分になります。  主人公と専属メイドである二人が織り成す、テンポの良い会話と痛快で心地よい関係性は「この作品最大の見どころ」です。その内容は、笑いあり、涙ありですが、詳細は是非ご自身で読み進めて確かめて欲しいと願うばかりです。  本当に素晴らしい作品です。一人でも多く読まれることを願い、稚拙ながらレビューさせて頂きました。

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防衛太郎