バトル、謀略、絆、様々な要素てんこ盛りの贅沢な群像劇
本作は武芸、異能、知略、種族の特性etc、各々の分野で最強を極めた修羅達のトーナメント戦です。
商業作品でトーナメントが行われると「主人公が勝つのは分かりきってるからサブキャラ同士の戦いの方が面白い」と言われる事がありますが、誰もが主役を張れるだけの強さと個性を備えた修羅達の勝負は誰が勝つのか予想がつかず手に汗握ります。戦いは単純な武力だけでなく政争や頭脳戦などもあり一筋縄ではいきません。
また修羅(勇者候補)と擁立者の関係は互いに信頼している組や打算の関係、なりゆきで組む事になったペアなど千差万別。バディ物が好きな人にもおすすめ出来ます。
登場人物が多く最初のうちは慣れないかもしれませんが、一度嵌まると読み返した時に「ここで既に触れられてたのか!」と発見する楽しさもあります。
初登場時のエピソードだけでも短編として纏まっている修羅もいるので興味を持ったら最初の方だけでも読んでもらいたいです。