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或いは誘蛾灯のような

作品詳細
夏のある夜、ふと立ち寄ったアンティークショップで入手したランプ。 それに明かりを灯すと、何故か涼しくなるという――。 妄想コンテスト『人ごみ』用に書き下ろしたものです。 ※表紙写真はかんたん表紙メーカーで作りました。

読者を恐怖へいざなう冷たい洋燈

5.0
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ある夏の夜、涼める場所を探して家を出た主人公、脇道で見つけたのは怪しげなアンティークショップだった。

美しい女性店主に、明かりを灯すと涼しくなるランプを勧められるが、そのランプにはある禁忌があった。


読み進めていくと不思議な世界観に引き込まれ、ゾッとする結末に身も凍りつきます。

蒸し暑い夏の夜にぜひ読んでいただきたいミステリーホラーです。

アズマさん

登録日:2022/2/23 07:29

更新日:2022/2/23 07:28

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こちらはアズマさん が読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。

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私の中の社畜な悪魔

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