鬼の花嫁~運命の出逢い~(旧題 鬼の花嫁は愛されたい)
作品詳細
【書籍発売中】柚子と妹。いつだって両親が優先するのは妹だった。ないがしろにされながら育った柚子は、誰かから必要とされることを心から望んでいた。 誰かの一番になりたいと。 あやかしが人間と共に共生している日本で。 人ならざる者が持つ、美しさと能力により、絶大な権力を持つあやかし達。 そんなあやかしに選ばれる花嫁は名誉であった。 愛されない辛さに苦しむ柚子を花嫁に選んだのは、あやかしの中で最も美しく力あるとされる鬼だった。 スターツ出版文庫様より書籍化されています。
典型的なシンデレラストーリー
家族から虐げられていたヒロインが運命の人と出会い、どん底の生活から抜け出し幸せを掴む恋愛物語。
生い立ちのせいで自己認識が低く諦めがちなヒロインが、ヒーローとの関りで自分を強くもてるようになる成長物語の要素もある。
実の両親と妹からないがしろにされ続けたが、祖父母がヒロインの味方であったことと信じられる親友がいたことで、胸糞展開が続くだけではないところは安心できた。
ヒロインに酷いことをした人たちがきっちりざまぁされているのも良い。
ただ、さくさくと読み進め、あっさり終わってしまったな……という物足りなさがあった。
一番盛り上がるべきヒロインとヒーローの恋愛模様が薄すぎるというか。
完結した一つの物語というよりは、色々な設定を紹介する序章的な感じでしかない印象が強かった。
登録日:2022/5/10 01:20
更新日:2022/5/9 23:38
こちらは亜夜さん が読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。
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