真夜中の侍たち
作品詳細
新時代へ突入した日本。元侍で街の悪人を始末してきた男は、廃刀令によって完全に侍の立場がなくなってしまい、悪人成敗を辞めてしまうのだが、そんなある日1人の農民の爺さんから頼まれる。 「頼む。オラの家族を殺した殺人鬼を殺してくれ!」 許せね悪は、存在するのか? 男の決意は如何に……。
偽善か、正義か
何故か悪がまかり通っている理不尽な時代。
冒頭殺人鬼に妻子を殺されたお爺さんが仇を討ってくれと頼むのを断る散切りの男。彼が空を見るシーンが、何かの予感を感じさせます。
殺人鬼は警察に果たし状なるものを寄越し、己の存在を誇示し楽しんでいる。標的である家に出向いた際の殺人鬼からは、なかなかにコミカルな狂気が伺えます。
しかし事前に情報を得ていた散切りによって――
彼は今後も弱き者を彼なりの方法で助けていくのでしょうか。
散切りがラストで北極星をどのような思いで見つめていたのか、とても気になる終わり方でした。
登録日:2022/6/21 15:25
更新日:2022/6/21 15:20
こちらは想田スイさん が読んだ当時の個人の感想です。詳細な事実については対象作品をご確認ください。